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「世界を震撼させた」オルフェーヴルの新たな可能性! タイトルホルダー、ドウデュースも惨敗した凱旋門賞…ウシュバテソーロの登場は希望の光となるか

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 日本馬が再び世界を震撼させた――。

 つい先日、侍ジャパンがワールドベースボールクラシック(WBC)で3度目の栄冠を勝ち取り、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ。

 その感動が冷めやらぬ中、25日にメイダン競馬場で行われたドバイワールドC(G1)でも、日本馬のウシュバテソーロ(牡6、美浦・高木登厩舎)が世界の強豪相手に優勝。2月25日にキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われたサウジC(G1)を制したパンサラッサに続き、再び世界一の称号を手にいれた。

 サウジCが約13億円、ドバイワールドCは約9億円という1着賞金。イクイノックスが圧勝したドバイシーマクラシック(G1)も約4億5000万円という高額のため、同じG1でも開催時期の被るフェブラリーS(1億2000万円)や大阪杯(2億円)に出走するメンバーの層が薄くなったのも仕方なかったか。

 特筆すべきはドバイワールドCの出走馬15頭中8頭を日本馬が占めたことだ。日本のダートG1であるフェブラリーSやチャンピオンズCが国際レースでありながら、サウジアラビアやドバイのG1に比して盛り上がりを欠く現状については、JRAとしても何らかの対策が求められるだろう。

 その一方、ドバイワールドCで 2011年のヴィクトワールピサ以来となる12年ぶりの勝利を挙げたウシュバテソーロ陣営からは、秋の凱旋門賞(仏G1)を視野に入れるプランも飛び出した。実現すれば、本馬の父であるオルフェーヴルに続く挑戦となる訳だが、ダートで世界レベルの超一流馬を輩出したことは、芝ダート兼用の種牡馬として父の再評価へと繋がりそうだ。

「世界を震撼させた」オルフェーヴルの新たな可能性!

 自身はあと一歩のところで優勝することが出来なかったオルフェーヴルだが、2年連続2着に好走した。高速馬場として知られる日本の競馬に対応した上で、パワーも求められる欧州の“重い馬場”に対応できる適性が同馬の産駒にも受け継がれているのだろう。

 最近でも芝からダートに転向して重賞を勝ったマルシュロレーヌ、ギルデッドミラーが登場した上に世界一になったウシュバテソーロも同様に芝からダートに転向して成功した馬である。

 勿論、芝が全くダメという訳でもなく、ラッキーライラック、エポカドーロのようにG1を勝った馬もいれば、オーソリティやソーヴァリアント、ミクソロジーにシルヴァーソニックなどの芝重賞勝ち馬もいる。

 不良の開催となった先週末の日経賞(G2)を8馬身差で圧勝したタイトルホルダーでさえ、重不良の適性のない馬とは言い難いにもかかわらず、重馬場で行われた昨秋の凱旋門賞では見せ場を作るのが精一杯の惨敗を経験した。日本でトップクラスの実力を持つドウデュースの惨敗もまた然りだ。この結果を見ると、日本の不良馬場を問題にしない程度では、欧州でイコールとはならないのかもしれない。

 その点、オルフェーヴル産駒が日本の競馬で培ったスピードを損なうことなく、ダートもこなせるパワーがあるようなら、近年の日本馬が思わぬ苦戦を続けている凱旋門賞の攻略にも、わずかながら希望の光が見えたのではないか。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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