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「自らの腕でつかみ取って厩舎を助ける側なんや」岩田康誠がG1獲りに強い意欲! 「炎上」も経験した名手が掴んだ大阪杯制覇の手応え

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「自らの腕でつかみ取って厩舎を助ける側なんや」岩田康誠がG1獲りに強い意欲! 「炎上」も経験した名手が掴んだ大阪杯制覇の手応えの画像1
岩田康誠騎手 撮影:Ruriko.I

 4月2日に阪神競馬場で大阪杯(G1)が開催される。先日のドバイワールドカップデーに比べると盛り上がりに欠けるかもしれないが、こちらもG1馬5頭が出走を予定しているように粒揃いのメンバーが集まった。

 実力伯仲の熱戦が期待されるレースとなるが、中でも注目しておきたいのは、ノースブリッジ(牡5、美浦・奥村武厩舎)とのコンビを予定している岩田康誠騎手だ。

 昨年は重賞8勝を収めた一方で、デシエルトで若葉S(L)を制した際の勝利騎手インタビューでは、インタビュアーと息の合わないやり取りも見られ、ファンをハラハラさせるシーンもあった。翌日にビーアストニッシドでスプリングS(G2)を制したときには、本人からも「炎上の岩田です」と自虐的な言葉も出た。歯に衣着せぬ発言もまた岩田康騎手の愛されるキャラクターでもあるだろう。

 今年に入っても重賞レースで健在ぶりを見せている岩田康騎手。3着に敗れたとはいえ、18頭立ての大外から後方に下げて最内から強襲した京都牝馬S(G3)の好騎乗は目立った。

 しかし、そんな名手でも近年のG1レースに限っては思うような結果を残せていない。

 直近3年で馬券に絡んだのは、テイエムサウスダンで2着に入った昨年のフェブラリーS(G1)の1回のみ。先週の高松宮記念(G1)で騎乗したロータスランドも4番人気の支持を集めたが、6着と敗れたばかり。上位人気馬の騎乗が少ないことも理由の一つとして考えられるが、2020年から数えて30連敗の大台に乗った。

 これは本人も気にしているようで、「昨年も重賞は勝ったけど、大きいところは勝ってへんわけやんか。やっぱりG1を勝ちたいよね」と『サンケイスポーツ』が報じた記事内でも語っており、連敗の続く現状に危機感もあるようだ。

 この期間には、2021年4月に藤懸貴志騎手に対し「粗暴な行為、発言に及んだ」として14日間(開催4日)の騎乗停止処分を受けた時期も含まれており、調子の上がらなかった原因と無関係ではないかもしれない。

 そんな岩田康騎手を陰で支えてくれたのが、ノースブリッジを管理する奥村武調教師である。奥村武厩舎は岩田康騎手の成績が落ちて以降も馬を回し続けており、関東の厩舎でありながら、直近5年の同厩舎での勝利数は3番目に多かったほどだ。

「炎上」も経験した名手が掴んだ大阪杯制覇の手応え

『netkeiba.com』で公開されている岩田康騎手のコラム『俺のはなし。』内で「今の俺はチャンスをもらう側じゃなく、自らの腕でつかみ取って厩舎を助ける側なんや」と語った言葉には現在の岩田康騎手の想いが表れているのではないか。

 当然ながら奥村武厩舎のノースブリッジも“恩返し”を考えている1頭に含まれているはずだ。昨年の上半期は連勝したものの、強力メンバー相手に戦った下半期は、結果を残せなかった。

 だが、敗戦に挫けることなく挑戦し続けるコンビは、今年のアメリカジョッキークラブC(G2)で見事に優勝。「この馬にとって一歩踏み出せた」「G1に届くようなレースができた」と振り返ったように、確かな手応えを感じた様子。

「奥村厩舎にはお世話になっているので、恩返しするのが使命でした。これからもG1の舞台に行って勝利できるようなパフォーマンスを見せたいです」

 勝利騎手インタビューで「G1」勝利への強い意欲を見せた岩田康騎手。29日現在、『netkeiba.com』が公開している単勝予想オッズによると、10番人気の低評価となっているが、大阪杯は昨年8番人気ポタジェが穴を開けたレースでもあるだけに、一発があっても不思議ではない1頭といえるだろう。

GJ 編集部

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