G1「21連敗中」でも揺るがぬ信頼!? 有力馬が次々と…春の府中であの騎手の逆襲がはじまる?

2月から約2カ月に渡って行われた中山・阪神の開催が終わり、今週から東京と新たに生まれ変わった京都での戦いに移る中央競馬。今週はいわゆる“G1の谷間”ではあるものの、府中では来月のオークス(G1)行きをかけた3歳牝馬によるトライアルレース・フローラS(G2)が行われる。
今年の牝馬クラシック戦線は桜花賞(G1)を圧巻のパフォーマンスで制したリバティアイランドが主役の座に君臨しているが、同馬の二冠とG1競走3連勝を阻止する新星は現れるのか。
遅れてきた大物として注目を集めているのが、ソーダズリング(牝3歳、栗東・音無秀孝厩舎)だ。
同馬の母・ソーマジックは産駒の8頭中7頭がJRAで勝ち上がっているだけでなく、マジックキャッスルとソーヴァリアントという2頭の重賞勝ち馬も輩出していることでも近年その評価を高めている。
産駒で初めて父にハーツクライを迎えたこの馬も、デビューは3歳の2月と少し遅くなったものの、既走馬相手に出遅れながら上がり3ハロン最速となる33秒7の末脚で追い込み2着と健闘。いきなり大器の片鱗を見せつけると、1カ月後のキャリア2戦目は2着馬に0秒4差をつける完勝で難なく勝ち上がってみせた。

デビューからの2戦はいずれも武豊騎手が騎乗していたが、この日は京都で行われるマイラーズC(G2)にエアロロノアとともに参戦する関係もあって、今回は戸崎圭太騎手との新コンビで樫の舞台への権利取りに臨むこととなった。
戸崎騎手といえば言わずと知れた東の名手であり、今年もここまで34勝を挙げて全国リーディング5位の好位置につけている。重賞も中山金杯(G3)にはじまり根岸S(G3)、そしてダービー卿チャレンジT(G3)とすでに3勝。4月の段階で、早くも昨年の2勝を上回る好調ぶりだ。
それだけに、待たれるのは2021年の秋華賞(G1)から遠ざかっているG1勝利に違いない。この春の東京開催は大きなチャンスとなりそうだ。
まずは5月7日(日)に行われるNHKマイルC(G1)で、前走ニュージーランドT(G2)を快勝したエエヤンに騎乗することが決まった。
未勝利戦から3連勝で重賞初勝利を掴んだ上がり馬だが、ここ2戦で手綱を取ったM.デムーロ騎手に別馬の先約があったため、春の大一番は未勝利戦を勝った戸崎騎手の元に手戻りする形となった。前走後に調教師から「中山より東京の1600mの方がいいと思っています」というコメントも出ているだけに、4連勝で一気の頂点獲りにも期待が膨らむ。
そして、果報は立て続けに舞い込んできた。NHKマイルCの翌週、5月14日(日)に行われるヴィクトリアマイル(G1)では、昨年の安田記念(G1)を制しているソングラインとの新コンビで参戦することが決定。こうした有力馬の陣営から声がかかるというのは、関係者からの厚い信頼の表れに他ならない。
しかし、その一方で戸崎騎手に対するファンの目は意外に厳しい。立て続けに報じられた「戸崎騎手に乗り替わり」のニュースに関して、コメント欄やTwitter上の反応を見てみると、否定的な声が目立っている。
その裏にあるのは、先ほども触れた「G1での苦戦」だろう。アカイトリノムスメで勝った2021年の秋華賞を最後に、現在まで21連敗中。それどころか、馬券内の突入も同年12月のチャンピオンズC(G1/チュウワウィザードで2着)を最後に遠ざかっている。
その間の結果を振り返ってみても、1番人気のミッキーカプチーノで5着に敗れた昨年末のホープフルS(G1)や、今年のフェブラリーS(G1)でも2番人気のドライスタウトで4着に敗れるなど、人気を裏切るレースが続いている。ちなみに、昨年のオークスで8番人気のプレサージュリフトを5着に導いて以降、ここ8戦は「人気<着順」の結果が続いてしまっている。
しかもフェブラリーSでは、自らの手綱で前哨戦の根岸Sを制したレモンポップの優勝を後方から眺めることしかできず、先週の皐月賞(G1)にしても、優勝したソールオリエンスは自身が新馬勝ちに導いた馬だった。もちろん、鞍上の起用法に関しては戸崎騎手にはどうしようもない部分ではあるのだが、どうしても流れの悪さのようなものを感じてしまう。
だからこそ、周囲の雑音を払しょくするためにも、この春の東京開催で結果を残すしかない。戸崎騎手と東京競馬場といえば、JRA通算1359勝のうち519勝を稼いでいる得意舞台だ。そこに有力馬が巡ってきているのだから、逆に言えば“言い訳のできない状況”とも言えるだろう。
春の府中で戸崎旋風は巻き起こるのか。まずは開幕週のフローラSでファンの期待に応えられるか注目したい。
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