「単勝1.3倍」桜花賞馬と川田将雅がまさかの黒星を喫した舞台、9年の時を経て「弟」が1着獲りに成功

21日、東京競馬場の6Rに行われた4歳以上1勝クラス(芝2400m)は、好位から抜け出した1番人気ライリッズ(牡4歳、美浦・宮田敬介厩舎)が2着馬との接戦をハナ差で制して優勝した。
単勝2.0倍の支持にしっかりと応えたライリッズだが、一部ファンにとっては結果以上に大きな1勝だったのかもしれない。
というのも父ドゥラメンテ、母ヒストリックスターという血統からも察しがつく通り、本馬は2014年の桜花賞(G1)を制したハープスターの弟であり、同じキャロットファームの所有馬だからである。
姉は同年のオークス(G1)に牝馬二冠を懸けて、単勝オッズ1.3倍の圧倒的人気を背負って出走。道中は後方で脚を温存し、最後の直線では大外から猛然と追い込んだものの、先に抜け出したヌーヴォレコルトを捕らえられず2着に敗れた苦い経験をしている。
今回は偶然にもオークス当日の東京・芝2400mが舞台だっただけに、ちょうど9年前に涙をのんだ姉の無念を弟が晴らした形になるというわけだ。
8頭の少頭数で争われたレース。ライリッズと鞍上の戸崎圭太騎手は大逃げを打ったパラティーノヒルから離れた2番手を追走。かなり縦長の展開になったが、前半1000m通過は63秒5の超スローだっただけに絶好の位置取りだったといえる。
最後の直線に入ると逃げ馬を早々に交わし去って先頭に躍り出る。残り200mを切ると外から追い上げてきたC.ルメール騎手のフォーグッドとマッチレースとなったが、ゴール前ではハナ差をつけて押し切った。
「抜群の瞬発力を武器にしていた姉ハープスターとは異なり、ライリッズは長くいい脚を使うタイプ。ゴール前の勢いは2着馬の方が優勢にも見えましたが、本馬も良血馬らしい見事な勝負根性で最後まで抜かさせませんでした。
ちなみに母方の祖母であるベガも、ちょうど30年前の1993年に行われたオークスを優勝しています。この時期の東京・芝2400mに何かと縁のある血統だといえるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)
姉が敗れた舞台で1着獲りに成功したこともあって、ネットの掲示板やSNSなどにはファンから「ハープスターの弟がオークス当日の芝2400mを勝つなんて最高だ」「今後はより大きな舞台で見てみたい」などの感想も投稿されていた。
これでライリッズは、昨年4月の未勝利戦以来となる通算2勝目。2歳時から世代のトップを走り続けたハープスターに比べると出世はかなり遅くなっているものの、本馬の誕生日が5月16日と遅生まれの影響もあるか。

テン乗りだったにもかかわらず、見事な立ち回りで本馬を勝利に導いた戸崎騎手も、レース後には「これから更に強くなりそうな馬です」と将来性について太鼓判を押しただけに、引き続き目が離せない1頭となりそうだ。
なお、この日メインに行われたオークスは、姉の主戦を務めていた川田将雅騎手が跨るリバティアイランドが6馬身差の圧勝。奇しくもハープスターに縁のある人や馬が活躍した1日となった。
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