JRA「フライング購入」したファンから悲鳴!? コントレイル、グランアレグリアにも勝った「重馬場の鬼」に期待のハズが……
3日、阪神競馬場では鳴尾記念(G3)が行われ、5番人気ボッケリーニが勝利。59.5kgの酷量を嫌って前週の目黒記念(G2)を回避していたが、陣営のこの判断が吉と出た。
この日の阪神は、前日に降った大雨の影響が心配された。しかし、JRAの発表によると土曜午前6時半の時点で芝のコンディションは不良から重に回復。この日、最初の芝レース4R・3歳未勝利戦が行われる前には稍重にまで急回復を遂げていた。
結局、午後の特別レースが始まる頃には良馬場に回復。強い日差しと水はけの良さ、そして強い風の後押しもあって、鳴尾記念はファンも驚く高速馬場で行われることになった。
実際にレースは1分59秒1の高速決着。走破タイムは阪神で開催された過去2回の鳴尾記念(ともに良馬場)を上回っていた。
一方で、馬場の急回復による煽りを受けたのが、モズベッロと同馬の馬券を買っていたファンではないだろうか。
モズベッロといえば、現役屈指の道悪巧者で、2年前に重馬場で行われた大阪杯(G1)を2着に激走。コントレイルとグランアレグリアといった名馬にも先着しており、道悪が予想された今回も金曜の時点ではかなり人気を集めていた。
「モズベッロの単勝オッズは金曜夜から当日の昼前にかけて30倍台で推移していました。しかし、馬場の回復とともにオッズも上昇。早い段階でモズベッロの馬券を買っていたファンの悲鳴がSNSでも散見されました。
結局、単勝オッズ96.4倍でレースを迎えたモズベッロですが、道中は中団やや後方のインを追走。直線でジリジリと伸びて0秒3差の6着と健闘しました。ただ、良馬場でこれだけ走れたということは、道悪ならさらに上の着順があったかもしれません」(競馬誌ライター)
馬場の回復力が優れているのは阪神競馬場だけではない。東京競馬場でも金曜から降り出した雨は土曜の午前中まで続いた。
土曜を不良でスタートした東京の芝。ただ午後には晴れ間も見られ、14時すぎには重に回復。日曜は午前中から気温の上昇とともに強い南風も予想されている。土曜の阪神と同様に、メインレースまでには高速馬場になっている可能性は極めて高そうだ。
安田記念(G1)の単勝オッズの動きを見ても、天気に左右されているファンは少なくないのかもしれない。
前売りの早い段階で人気を集めていたのは、道悪で好走実績があるソウルラッシュだった。金曜の夜から土曜の早朝にかけて単勝オッズ6~7倍台で、一時は2番人気に推されていた。しかし、天気の回復とともに人気は急落。土曜17時半の前日最終オッズは、単勝11.3倍の6番人気まで評価を落としている。
ただし、「高速馬場ならソウルラッシュは軽視」という考えは早計かもしれない。
同馬は稍重で行われた昨年のマイラーズC(G2)を勝つなど、確かに道悪は歓迎のクチだが、パワーだけでなくスピードも兼備しているタイプ。実際に、京都競馬場の開幕週で高速決着になった前走・マイラーズCは3着に善戦している。勝ったシュネルマイスターと同斤量(58kg)を背負って、0秒1差なら同等の評価を与えてもいいはずだ。
馬場の急回復で人気を大きく落とすようなら、逆に狙い目といえるかもしれない。いずれにしても馬券購入を待てるファンは、ギリギリまで馬場状態を見極めてから買うのが間違さそうだ。
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