
川田将雅、C.ルメールらに「超絶悲報」再び…レーンが去ってまたレーン? 「外国人優先主義」のノーザンファームに不穏な噂

4月15日から短期免許で騎乗していたD.レーン騎手だが、期間が今月13日までということもあり、中央では今週末の開催で最終週を迎える。
4月は42鞍に騎乗して16勝を挙げ、勝率38.1%をマークする大活躍。これで終わらないのが彼の名手たる所以だろう。4番人気のタスティエーラで日本ダービー(G1)を勝利し、「テン乗りの馬が勝てないジンクス」を過去のものにしただけでなく、直後に行われた目黒記念(G2)も4番人気ヒートオンビートで連勝し、本馬に重賞初勝利をプレゼントした。
セリフォスに騎乗した翌週の安田記念(G1)は、圧勝したソングラインの2着に敗れたものの、レース後のコメントでレーン騎手が「スーパースター」と例えたほどの相手だっただけにツキが足りなかったか。それでも期待馬の揃った2歳新馬戦でしっかりと結果を残し、3戦全勝した腕前は唸らされるものだった。
馬質で優遇されていることは確かとはいえ、先週の開催が終了した時点で30勝なのだからやはり上手い。レーン騎手が来日して以降の勝ち星を確認してみたところ、2位のC.ルメール騎手ですら22勝、現在リーディングの川田将雅騎手に至っては、約半数の16勝しか挙げられなかった。日本を代表する2人を差し置いて、これだけ勝ち星を量産したのだから、身元引受調教師の堀宣行師、契約馬主の吉田勝己オーナーを始め、バックアップしているノーザンファームの彼への信頼は、さらに深まっただろう。
「東京競馬場では、現役時代に福永祐一元騎手(現調教師)が使用していたロッカーを使っていて、隣の川田騎手や戸崎圭太騎手、近くにいる関西の騎手とも楽しそうに話している姿がちょくちょく見られるそうです。毎年のように日本に来ているだけあって随分と馴染んでいる様子ですし、通訳のアダム氏も色々な調教師とコンタクトを取るなど、忙しく駆け回っている姿がよく見受けられました」(競馬記者)
その一方で、短期免許取得期間は基本最大3ヶ月交付されるため、レーン騎手の場合はあと1ヶ月残っている。これをどのタイミングで使用するかはレーン騎手も悩ましいところだろう。例年であれば、昨年同様に秋のG1シーズンでの使用が濃厚なのだが、今年は少し風向きが異なっているという。
「当初は秋に使う可能性が高いと見られていましたが、今年はR.ムーア騎手やW.ビュイック騎手、J.モレイラ騎手など、レーン騎手以外にも来日を予定している外国人騎手が多くいます。
JRAが最大5名の枠を設けていることもあり、レーン騎手といえども1ヶ月を取れる保証がありません。それもあってか、今年は夏の札幌辺りで再取得する方向で動いているそうですよ」(同)
いずれにせよコロナ禍の状況が落ち着いたこともあり、短期免許で来日する外国人騎手たちにとっても、最大5人の枠は悩ましいところ。欧州がシーズンオフになる秋以降は殺到すると考えられ“日本行きチケット”の争奪戦に発展する可能性もゼロではないだろう。
「外国人優先主義」のノーザンファームに不穏な噂
それとは別に、少々気になる不穏な噂も耳にしたので触れておきたい。記者の話によると一人でも有力な乗り役が欲しいノーザンファームなどでは、年間を通して常時いずれかの外国人騎手を確保しておきたい思惑があるらしいのだ。
「『外国人騎手常駐計画』とでも言えばいいんでしょうか、今週末に短期免許が切れるレーン騎手を、再び夏に呼び戻すという話が出ていたこともその一環でしょう。実は香港のZ.パートン騎手らも夏場に短期免許の申請を予定しているようですが、もしかしたら裏でノーザンファームがサポートしている可能性もありそうです」(同)
ただ、こういった動きを歓迎できないのが、日本のトップジョッキーたちだ。実際にレーン騎手の来日は、リーディング争いにも多大な影響を及ぼした。
生産界の最大勢力であるノーザンファームが外国人騎手優先主義のため、川田騎手やルメール騎手でさえ、本来なら自分が騎乗できたかもしれない馬がレーン騎手などに回り、若手や中堅騎手は騎乗馬の確保にさえ苦労させられたはずだ。
馬券で頼りになる名手の来日は、ファンにとって頼もしい朗報に思えても、日本の騎手たちにとっては“超絶悲報”以外の何者ではないかもしれない。
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