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若手騎手「お手本騎乗連発」に元リーディングが赤っ恥…降りた途端に7番人気2着、15番人気3着に立場なし?

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石川裕紀人騎手 撮影:Ruriko.I

 11日、東京競馬場で行われたエプソムC(G3)は、最後の直線で末脚を炸裂させたジャスティンカフェが1番人気に応えて勝利。昨年4着に敗れたレースで1年ぶりのリベンジに成功した。

 素質の高さを認められつつも、直線一気を武器とする器用さに欠けるタイプ。近走はもうひとつ噛み合わなかったが、今回が初コンビだった横山和生騎手の好騎乗も光った。上がり3ハロン最速となる34秒3の切れ味で前を行く各馬をねじ伏せ、1年以上続いていた惜敗に終止符を打つことに成功している。

 また、7番人気で2着に入ったルージュエヴァイユ(牝4、美浦・黒岩陽一厩舎)は、初コンビの石川裕紀人騎手が見事なエスコートで好走へと導いた。

「この枠順と馬場を考えて、前のポジションを取りたいと思っていました。枠が枠ですから、腹も決まってこういう競馬をしました。馬の状態も良かったです」

 レースをそう振り返った石川騎手だが、外を回ると距離のロスを避けられない8枠17番の大外枠を引く不運もありながら、内へ潜り込む競馬に“腹を決めた”ことで、好結果を呼び寄せたといえるだろう。

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戸崎圭太騎手

 これに対し、結果的に思わぬ赤っ恥をかく羽目になったのは、6番人気エアファンディタで11着に惨敗した戸崎圭太騎手かもしれない。実は2着に好走したルージュエヴァイユは、前走で戸崎騎手が騎乗したメイS(OP)で不完全燃焼に終わっていた馬だった。

 このときは1番人気の支持を集めたものの、直線で行き場をなくして10着。レース後に「進路を邪魔されてしまいました。もっとまっすぐに走らせてもらいたいです」と他の騎手に対して恨み節ともいえるコメントを残したが、一部のファンからは戸崎騎手の進路取りを疑問視する声も上がっていた。若手騎手へ乗り替わった途端に本来の実力を発揮したのだから、前任者にとっては少々皮肉な話である。

 また、メイSの翌日に行われたオークス(G1)を3着に激走したドゥーラもまた、3月のチューリップ賞(G2)で戸崎騎手が騎乗していた馬だが15着に惨敗していた。継続騎乗の桜花賞(G1)でも14着に大敗したため、当日は15番人気にまで急落したものの、若手の斎藤新騎手に手綱が戻って復活した経緯もあった。

 間接的に戸崎騎手の騎乗に不満が集まりやすい状況となっていただけに、ネットの掲示板やSNSなどでは、一部のファンから「乗り替わり成功」「前走戸崎は買い」という声も見られた。

「かつて3年連続で全国リーディングを獲得したこともある関東のトップジョッキーですから、上位人気の馬に騎乗する機会も多くファンの注目も大きい訳です。そのため、少しでもミスがあれば、非難されやすい状況であることは間違いないのですが、それもファンの彼に対する期待の裏返しでしょう。

ただルージュエヴァイユもドゥーラも、乗り替わった若手騎手が人気を大きく上回る結果を残したことには、戸崎騎手としても思うところがあるはずです。短期免許で来日する外国人騎手ならまだしも、実績で見劣る相手に結果を出されたのでは、ベテラン騎手としても立場がないです。ソングラインで安田記念(G1)を制したように腕は確かなだけに、今後の巻き返しに期待したいですね」(競馬記者)

 結果的に若手騎手から“お手本騎乗”を見せつけられた格好の戸崎騎手だが、各陣営は「鞍上強化」に期待してリーディング上位の騎手に騎乗依頼をしているのも事実。勝負の世界のため、今回のような“失態”が続くなら今後の死活問題にもなりかねないだろう。

 このままズルズルといかないためにも、そろそろ意地を見せたいところだ。

黒井零

黒井零

1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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