「26年ぶり快挙」横山兄弟を凌ぐスケールの大きさ…武豊と幸四郎兄弟は何もかもが規格外、史上初を独占するレジェンド一家は凄過ぎた?

11日に函館競馬場で行われた函館スプリントS(G3)を制したのは、横山武史騎手が騎乗した3番人気キミワクイーン(牝4、美浦・奥村武厩舎)だ。
前走の春雷S(L)を2着に惜敗しての参戦となったが、外から豪快な差し切りを決めて重賞初勝利。指揮官ですら「あんな脚を使うとは」と驚きを隠せない快勝劇の裏には、鞍上の先見の明も光った。
「馬に助けられました」と謙遜した横山武騎手だが、前走後に函館スプリントSへの参戦を進言。それを受け入れてくれた陣営と共に馬を作ってきたという。自身が描いたプラン通りの結果を残すことに成功し破顔一笑。約20分後に行われた東京のエプソムC(G3)を兄の横山和生騎手の騎乗していたジャスティンカフェが優勝したことも分かり、「よっしゃあ!横山兄弟最強だわ!」という発言も飛び出した。
ちなみに横山兄弟による同日でのJRA重賞勝利は初であり、1984年にグレード制が導入されて以降2組目の快挙。エプソムCでは、2人の父である横山典弘騎手が騎乗したマテンロウスカイも3着に入っており、この日は横山一家3人が馬券圏内に入る“横山祭り”となった。
2組目の横山兄弟に対し、史上初の快挙を達成していたのは、既に各メディアが報じているように、やはりあの兄弟だ。競馬ファンなら知らない人はいない武豊騎手と武幸四郎調教師の2人である。
勿論、横山兄弟の快挙が素晴らしいことに変わりはないのだが、当時の武兄弟が残したインパクトはさらに凄かった。

史上初を独占するレジェンド一家は凄過ぎた?
今を遡ること26年前の1997年3月2日に達成された偉業だが、この日は中山メインの弥生賞(G2・現ディープインパクト記念)を武豊騎手が3番人気ランニングゲイルで制した5分後に、阪神メインのマイラーズC(G2)で弟の武幸四郎騎手(当時)が、11番人気のオースミタイクーンで勝利。なんと前日にデビューしたばかりのルーキーが、翌日に重賞初騎乗初勝利を決め、JRA史上最短記録のオマケまでついてきたのである。
しかもオースミタイクーンは、奇しくも武邦彦調教師の管理馬であり、こちらも“武一家3人によるお祭り状態”となった。
また、ランニングゲイルが負かした相手は後に春クラシックで二冠馬となったサニーブライアン。後方待機策から捲って4コーナーで先頭に立つ武豊騎手の奇策も鮮やかだったが、その後のマイラーズCは、前日にデビューしたばかりの弟が偉大な兄を上回るデビュー最速記録を成し遂げた瞬間でもあった。
何かと前人未到の記録で話題に上がることの多い武豊騎手だが、横山兄弟の快挙がいずれも「G3」だったのに対し、武兄弟はそれより格上の「G2」で、片方は2桁人気で重賞初騎乗初勝利に加えてJRA史上最短記録。何もかもが規格外な武一家のスケールの大きさを物語るエピソードといえるだろう。
PICK UP
Ranking
17:30更新
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?- 【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- “反則スレスレ”の強烈タックルに泣いた「暴君」オルフェーヴル、弾き返した「不沈艦」ゴールドシップ。約10年の時を経てオールカマー(G2)で激突する「因縁」の名馬の血
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 武豊が「告白」キタサンブラックによる宝塚記念(G1)の歴史的大敗劇で「何」があったのか……騒動が去った今だからこそ語られた「真相」<1>
- JRAジャパンC池添「ブチ切れ騒動」から6年。歴代最強牝馬アーモンドアイが「疑惑」の決着を経て挑戦する意義

















