松山弘平「申し訳ない、すみませんしか…」2年ぶりG1制覇へ、有力2歳新馬「大充実」も手痛い敗戦

5日に新潟競馬場で行われた5R新馬戦(芝1800m)は、断然の1番人気に支持された松山弘平騎手騎乗のファーヴェント(牡2、栗東・藤原英昭厩舎)が快勝。外目に持ち出されてからの伸び脚は、いかにもハーツクライ産駒らしい切れのある末脚だった。
続く6R牝馬限定の新馬戦(芝1600m)でも、圧倒的1番人気に支持された同じくハーツクライ産駒のサフィラ(牝2、栗東・池添学厩舎)に騎乗した松山騎手。ここは新馬戦連勝が期待されたが、直線で不利があり3着。何とも後味が悪い結果となった。
何度も謝罪の言葉を並べた松山弘平の騎乗
サフィラは2019年の朝日杯フューチュリティS(G1)の勝ち馬サリオスの全妹として注目されていた。レースでは内側の好位を追走するも、最後の直線では前が壁となり、残り400m付近で最内のスペースを突こうとしたが、狭くなったところでラチに接触して失速。再び加速するも3着が精一杯だった。
これには松山騎手も「僕が壁を作ることを意識して、結果、詰まってしまって申し訳ありません」と異例の謝罪をしている。
ここまで73レースが行われた今年の新馬戦で、松山騎手が挙げている5勝はD.レーン騎手と並んでトップタイ。4勝でC.ルメール騎手と川田将雅騎手のトップジョッキーが追走している(5日現在)。この日を終えて、単独トップに立つ可能性もあった。
2年近くG1未勝利も今年は“お手馬”が多数
デアリングタクトの無敗牝馬三冠の偉業で有名な松山騎手だが、意外にも最後にG1を勝ったのは2021年のチャンピオンズC(G1)。2年近くG1勝利から遠のいている。
だが、今年は加速ラップを刻み続け異次元の脚を披露したミカエルパシャや、最内を突き抜け5馬身差の圧勝をみせたキズナ産駒のギャンブルルーム、抜群のスタートで余力を残し逃げ切ったボルケーノ、そして今回のファーヴェントらで新馬勝ち。「当たり年」と言えるほど有力な新馬に騎乗し、久々のG1勝利に向けて視界良好だ。
しかし、その一方でこれらはすべて牡馬。牝馬ではロードカナロア産駒のステラスプレンダー1頭のみ、そういった意味でも今回のサフィラの敗戦は痛い。
敗れはしたが、「馬の能力は抜けていた」とサフィラに変わらぬ高評価を与えている松山騎手。今回は残念な結果に終わってしまったが、仕切り直しの一戦では「結果」が求められるところだろう。
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