
川田将雅「神騎乗を超えた神騎乗」に絶賛の嵐! 向正面で後方15番手→先頭独走…早すぎる「強引捲り」に込められたトップジョッキーの責任

13日、小倉競馬場で行われた4R・3歳未勝利は、1番人気のハギノアルデバラン(牡3歳、栗東・鮫島一歩厩舎)が勝利。ここ2走は2着、3着と惜しい競馬が続いていたが、“三度目の正直”で貴重な初勝利を挙げた。
リーディングジョッキーが「神騎乗」で、なかなか勝ち切れない“善戦マン”に初勝利をもたらした。
18頭立て、芝2000mのレース。単勝2.8倍の1番人気に推されたハギノアルデバランだったが、課題のゲートで加速がつかずに後方から。序盤で躓き、厳しいレースになると思われたが、向正面で鞍上の川田将雅騎手が動いた。
ハギノアルデバランを集団の外に持ち出すと、グイグイ加速。あっという間に先頭集団を射程圏に捉えると、並ぶ間もなく先頭に躍り出る。1番人気馬の“奇襲”に反応して即座に食い下がったのは松若風馬騎手のローブドゥマリエだけだったが、抵抗空しくそのまま押し切られてしまった。
「ゲートを出る気配がなく、あの位置からになりました。今日のこの馬で勝てる走りをさせて、勝ち切れたので何よりです」
レース後、会心の勝利にもいつも通りの冷静なコメントを残した川田騎手。だが、その胸には期するものがあったかもしれない。
「かわいそうな競馬になってしまいましたね――」
川田騎手がそう悔やんだのは、ハギノアルデバランの前走のレース後だ。今回と同じく1番人気で迎えたレースは手応え十分に最後の直線を迎えたものの、周囲を囲まれて苦しくなると、最後は前を走っていたメイショウオオミネが斜行する痛恨の不利……。
結果的にメイショウオオミネの降着はなく、鞍上の角田大河騎手に過怠金3万円の処分が科せられるにとどまったが、ハギノアルデバランと川田騎手にとっては不完全燃焼のレースとなってしまっていた。
「今回は、あの敗戦から中2週のレース。向正面で見せた早すぎる捲りは少々強引にも見えましたが、まるで『これなら不利は受けない』というメッセージのようにも思えました。
この時期の3歳未勝利は現役続行か引退かを分ける、いわば競走馬としての生き残りを懸けた戦い。川田騎手は以前から、その重要性を強く意識しているジョッキーの1人ですし、勝利への執念を感じさせる騎乗でしたね。お見事ですし、これは文句なしの『神騎乗』と言って良いと思います」(競馬記者)
早すぎる「強引捲り」に込められたトップジョッキーの責任
記者が話す通り川田騎手は以前、自身が『netkeiba.com』で連載している人気コラム『VOICE』で、夏から秋の3歳未勝利について「文字通り、あとがないわけで、普段以上に強い責任感を持って臨んでいます」と語っている。実際に、ここ1か月(7月15日以降)の3歳未勝利は9戦5勝。勝率55.6%という驚異的な結果は、まさに有言実行といえるだろう。
また、今回のハギノアルデバランの鮮やかすぎる捲りの裏には「“予行演習”があった」というから驚きだ。
「昨日も小倉で騎乗していた川田騎手ですが、ポルカリズムと挑んだ筑紫特別(1勝クラス)で、これと似たような競馬をしています。
ただ、今回と同じく後方から向正面で集団を捲って先頭に立ちましたが、この時は川田騎手が『精神状態的に途中から動く競馬を選択しました。なかなか競馬に向かっていく気持ちになれてない』と語っていた通りの不本意な捲り。最後は失速してしまい、5着に敗れています。
結果的に1番人気を裏切ってしまいましたが、その失敗を翌日早くも糧にしている辺りは、転んでもただでは起きないというか……さすがはリーディングジョッキーですね」(別の記者)
「この時期の3歳未勝利馬はとにかくひとつ勝つことが大事で、競馬を教えて…という時期ではない」「多少強引な競馬になったり、普段はやらないことをやることが多くなりますね」
目の前の1勝に全力を尽くす騎手が多い中、トップジョッキーはただ勝つだけでなく、その将来を見据えた競馬をする。そして、川田騎手が今実践しているのは「目の前」と「将来」をケースバイケースで使い分ける、さらにその上のステージではないだろうか。
このジョッキーが多くの関係者から特別な信頼を集めている理由の一端が垣間見えたハギノアルデバランの初勝利だった。まさに神騎乗を超えた、神騎乗である。
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