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「キンコンカン」最後の1人が孤軍奮闘! アドマイヤ、フサイチと一時代を形成…「リアルダビスタ」馬主の運だけで語れない凄さとは

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撮影:Ruriko.I

 先週末の中山競馬場で行われたスプリンターズS(G1)は、3番人気のママコチャ(牝4、栗東・池江泰寿厩舎)が、G1初挑戦で初重賞制覇も決める快挙を達成した。

 本馬の毛色は鹿毛だが、G1・3勝を挙げた白毛のアイドル・ソダシと同じく父クロフネ×母ブチコという血統。姉のソダシに脚部不安も発症していたため、妹のG1勝ちを受けてか現役引退も報じられた。ソダシを管理する須貝尚介調教師によると、姉妹を所有する金子真人オーナーから「ちょうどいいタイミングでバトンを渡せるんじゃないか」という話があったという。

「キンコンカン」最後の1人が孤軍奮闘!

 また、金子オーナーといえば、中央競馬で多数のG1勝利を挙げている「リアルダビスタ」馬主としても知られている人物だ。

 セレクトセール当歳馬部門で2001年にキングカメハメハ、02年にディープインパクトを落札し、現役競走馬として偉大な成績を残した2頭は、種牡馬としても多数のG1馬を輩出。05年に無敗の三冠を達成したディープインパクトだけでなく、10年に牝馬三冠を達成したアパパネも金子オーナーの所有馬だった。その他にもソダシとママコチャの父クロフネ、トゥザヴィクトリーやカネヒキリなど、金子オーナーが所有していた馬の活躍は枚挙に暇がない。

 1990年代半ばから馬主として活動を始めた名伯楽が、78歳を迎えた今年もなお、コンスタントにG1馬を送り出している事実は、単純に強運の持ち主だからという話で済まされないだろう。これには相馬眼や配合理論など、金子オーナーにしか分からない走る馬を見抜く「企業秘密」の裏付けがあるに違いない。

 それとは別に思い出されるのは、金子オーナーと同じく一時代を築いた名物馬主の近藤利一さん、関口房朗さんだ。

 両名とも既に故人となってしまったが、「キンコンカン」と呼ばれた3人の所有馬たちは、90年代に競馬を大きく盛り上げた。金子のキン、近藤のコン、関口のカンで「キンコンカン」という訳だが、冠名を使わない金子オーナーに対し、近藤氏は「アドマイヤ」、関口氏は「フサイチ」の入る馬名で有名だった。

「アドマイヤ」の冠名は近藤氏の妻・旬子さんが引き継ぐ格好となったが、「フサイチ」の冠名は、現役馬ではもういなくなってしまった。近藤氏の代表馬アドマイヤベガは、『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)内のキャラクターとして登場しただけに、フサイチコンコルド、フサイチパンドラ(アーモンドアイの母)なども、将来的な実装に期待したいところである。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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