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【天皇賞・秋】スターズオンアース「回避」も重度に至らず。「指示通り乗れなかった」苦笑のM.デムーロと秋の女王決定戦「緊急参戦」はあるか

【天皇賞・秋】スターズオンアース「回避」も重度に至らず。「指示通り乗れなかった」苦笑のM.デムーロと秋の女王決定戦「緊急参戦」はあるかの画像1
M.デムーロ騎手 撮影:Ruriko.I

 29日に行われる天皇賞・秋(G1)。昨年のダービーでワンツーフィニッシュのドウデュースとイクイノックスが出走する上、令和になってから初となる天覧競馬として実施されることも決まり、より話題を集めている。

 天皇賞・秋が前回、天覧競馬として開催された2012年は、最後の直線で内ラチ沿いを強襲したエイシンフラッシュが優勝。検量室に引き上げる際、M.デムーロ騎手が馬上から下り、スタンドの天皇皇后両陛下に向かってヘルメットを取って片膝をつく最敬礼は、これからも競馬ファンの間で語り継がれていくだろう名シーンの1つとなっている。

 そのデムーロ騎手は今回、人気の一角であるスターズオンアース(牝4歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)との新コンビで同レースに臨む予定だったが、残念ながら脚部不安で出走回避となってしまった。

 デムーロ騎手は美浦ウッドで行われた1週前追い切りで同馬に騎乗。本来なら併せ馬になる予定だったものの、楽々と交わして単走になってしまい「指示通り乗れませんでした」と苦笑いしていたものの、それだけスターズオンアースの手応えが抜群だったということだろう。

 実際に追い切りを終えた後、同騎手は「すごい能力を感じる」「前さばきが父のドゥラメンテに似ている」と評するなど、デムーロ騎手とのコンビで二冠馬となった父の名前が出るほど絶賛。それだけにデムーロ騎手も参戦を楽しみにしていたと思われるだけに、無念の回避となってしまったに違いない。

「ドゥラメンテ産駒は秋華賞(G1)をリバティアイランド、菊花賞(G1)をドゥレッツァが制するなど今秋のG1シリーズで絶好調。天皇賞・秋のスターズオンアースで3週連続のG1制覇も期待されていましたが、唯一のドゥラメンテ産駒だったため、快挙のチャンスは霧散してしまいました」(競馬誌ライター)

 ただ、スターズオンアースを所有する社台レースホースは、秋の盾にプログノーシスも出走を予定していることが“不幸中の幸い”かもしれない。またスターズオンアース自身も挫石のような症状であり、今回は大事を取って出走を見送るとのことだ。

秋の女王決定戦「緊急参戦」はあるか

 もし症状が軽度なものだった場合、今後の回復次第によっては、来月12日のエリザベス女王杯(G1)にも間に合うかもしれない。

 牝馬路線で社台レースホースは9月のローズS(G2)を制し、秋華賞でもリバティアイランドに1馬身差の2着まで迫ったマスクトディーヴァがいる。同馬がエリザベス女王杯に出走していても十分好勝負に持ち込めたと思うが、先日放牧に出されており、始動は来年になるとのことだ。

 そのため、スターズオンアースが出走できれば、マスクトディーヴァの抜けた穴を埋められるだけでなく、結果的に天皇賞・秋のプログノーシスと使い分けのような格好にもなるため、見方によっては好都合といえる。当然のことながら天皇賞・秋に比べればメンバーレベルも落ちることから、勝ち負けのチャンスも十分だろう。

「スターズオンアースの元々の主戦であるC.ルメール騎手は、エリザベス女王杯で恐らくブレイディヴェーグに先約があると思われるため、仮にここに駒を進めることになれば、デムーロ騎手が引き続き手綱を取ることも可能なのではないでしょうか」(同)

 ただエリザベス女王杯にはディヴィーナも出走を予定。同馬はここ4戦連続でデムーロ騎手とコンビを組んでおり、前走の府中牝馬S(G2)では初の重賞タイトルを手にしたばかり。2頭がかち合えばデムーロ騎手も頭を悩ますことになるのではないか。

 いずれにせよスターズオンアースが限りなく軽症であることは何よりの朗報だ。続報を待ちたいところだ。

GJ 編集部

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