C.ルメール絶賛「かつてのダービー馬候補」が1年ぶり復帰! クラシック1番人気馬に武豊のダービー相棒まで…東京スポーツ杯2歳Sの「裏」が激アツ
18日に行われる東京スポーツ杯2歳S(G2)。過去10年の勝ち馬のうち7頭が後にG1を制覇。イクイノックスやコントレイルも優勝馬に名を連ねるなど、言わずと知れた超出世レースだ。
今年もシュトラウスにファーヴェント、フォルラニーニ、ガイアメンテ、ミカエルパシャ、シャンパンマークにショウナンラプンタなど、現時点で考えられるトップ級の2歳牡馬たちが五指に余るほど出走を予定している。
これだけのメンバーが早くも一堂に会するのは非常に楽しみである反面、多少もったいないような気さえする。一つ言えることは、このレースを勝ち上がった1頭は、間違いなく来年のダービー馬候補と呼ばれるであろうことだ。
東京スポーツ杯2歳Sの「裏」が激アツ
そんなクラシックの登竜門的レースが東京競馬場で開催される一方で、同日の京都競馬場ではメインにアンドロメダS(L)が行われる。奇しくもこのレースで昨年のダービー馬候補だったコマンドライン(セン4歳、美浦・武井亮厩舎)が、約1年ぶりに復帰する予定だ。
父ディープインパクト、母は米国G1馬コンドコマンドという良血も然ることながら、デビュー直前の調教に跨ったC.ルメール騎手から「来年のダービーを予約しておきます」という絶賛のコメントが飛び出たことでも一躍注目を浴びた同馬。管理する国枝栄厩舎に初の牡馬クラシックタイトルをもたらすかにも期待が集まっていた。
デビュー戦を単勝1.1倍で難なく勝ち上がると、続くサウジアラビアロイヤルC(G3)も連勝。この時点では先述のルメール騎手の言葉通り、翌年の日本ダービー(G1)を同コンビが制覇するシーンを思い描いたファンも多かったのではないだろうか。
しかし、続くホープフルS(G1)を1番人気でまさかの12着に敗れ、大一番の日本ダービーは、あえなく除外。やむなくダービーはダービーでもジャパンダートダービー(G1)に駒を進めたものの、シンガリに敗れた。次走のキャピタルS(L)でも最下位に沈んだことで長期休養に入った。
その間に国枝厩舎から、美浦の武井厩舎に転厩した上に去勢されてセン馬となった。ディープインパクト産駒の良血でクラシック候補だった馬の種牡馬入りする可能性をゼロにすることは、陣営にとってもなかなか思い切った決断だったのではないだろうか。
ただ逆に言えば、結果を残せなければ種牡馬としての需要が生まれない厳しい現実もあるだけに、関係者はコマンドラインの復活に懸けたといえるかもしれない。休養期間が長かったこともあり、4歳秋にしてキャリアはまだ6戦しかない。2歳時に後の秋華賞馬スタニングローズを下した実力の持ち主なら、去勢がプラスに出れば再浮上の可能性もありそうだ。
「アンドロメダSでカムバックを予定している元クラシック候補はコマンドラインだけではありません。一昨年の菊花賞(G1)で1番人気に推されたレッドジェネシスも、約1年ぶりとなる復帰戦を予定しています。
奇しくもコマンドラインと同じくディープインパクト産駒の実力馬で、セン馬になっての復帰。去勢によって気性的な改善が見られるようであれば、3歳時には京都新聞杯(G2)を制しているだけに、もう一花咲かす可能性があるでしょう」(競馬誌ライター)
ちなみに15日現在、『netkeiba.com』で公開されているアンドロメダSの単勝予想オッズで1番人気に推されているディープモンスターも、武豊騎手とのコンビで日本ダービーに参戦するなど、一昨年のクラシック戦線で有力馬だった1頭である。
そういった意味でアンドロメダSはリステッド競走ではあるものの、なかなか興味深いメンバーが集ったといえそう。来年のクラシックを占う東京スポーツ杯2歳Sの15分後にゲートが開かれる同レースで、かつてのクラシック候補馬たちの対戦に注目してみるのも面白そうだ。
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