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【ステイヤーズS(G2)展望】テーオーロイヤルが待望の長距離戦!“シルバーコレクター”マイネルウィルトスにもチャンス到来?

【ステイヤーズS(G2)展望】テーオーロイヤルが待望の長距離戦!シルバーコレクターマイネルウィルトスにもチャンス到来?の画像1
テーオーロイヤル 撮影:Ruriko.I

 12月2日、中山競馬場ではJRA平地競走として距離が最も長いステイヤーズS(G2)が行われる。1967年の創設以降、馬インフルエンザの影響で開催中止になった1971年を除き、すべて中山3600mが舞台となっている。

 スピード化が進んだ近代競馬では、長距離レースは敬遠されがちなのは周知の通り。実際に2016年以降の過去7年間はフルゲート割れしていたが、今年は18頭前後が特別登録を予定しており、8年ぶりにフルゲート16頭による争いが見られるかもしれない。

 テーオーロイヤル(牡5歳、栗東・岡田稲男厩舎)は、3歳春の青葉賞(G2)で4着するなど、早くから長距離路線で期待されていた。

 秋には自己条件を3連勝し、一気にオープン入り。4歳となった昨年のダイヤモンドS(G3)で連勝を4に伸ばし、天皇賞・春(G1)の主役候補に躍り出た。4番人気で迎えた大一番でも力を出し切って3着に好走したが、昨年秋はオールカマー(G2)5着、アルゼンチン共和国杯(G2)6着、そしてジャパンC(G1)14着と消化不良のまま1年を終えた。

 5歳となり、改めて長距離路線での活躍が期待されたが、2月に放牧先で骨折していたことが判明。春を全休し、約11か月ぶりの復帰戦をアルゼンチン共和国杯で迎えた。だが、休み明けだった上に、2番目に重い58.5kgを背負い、末脚不発で10着に敗れている。

 その後はジャパンC(G1)にも登録があったが、回避して待望の長距離戦へ。叩き2戦目で大きな変わり身を見せてもおかしくないだろう。


 オープンに昇級後は芝2000~2500mを使われてきたマイネルウィルトス(牡7歳、栗東・宮徹厩舎)は、3000m超のマラソンレースに初挑戦する。

 これまで重賞では勝利こそないが、2着が4回あるシルバーコレクター。そのうち3回は東京の2500m戦で、過去2回のアルゼンチン共和国杯、そして昨年の目黒記念(G2)だった。

 2500m超のレースには今回が初出走となるが、距離延長時は通算「1-6-2-2」で、複勝率81.8%という好成績を残している。これは距離短縮時(33.3%)、同距離時(50.0%)を大きく上回る複勝率で、前走のアルゼンチン共和国杯から一気に1100mの延長にはなるが、これがプラスに働く可能性もありそうだ。

 ただ中山コースは38戦のキャリアで1回しか走っておらず、21年の初富士S(3勝クラス)で9着に敗れている。初コンビを組んだ前走で2着に導いた横山武史騎手が同馬に待望の重賞初Vをもたらすことができるか。

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シルブロン 撮影:Ruriko.I

 シルブロン(牡5歳、美浦・稲垣幸雄厩舎)は、昨秋に2勝クラス、3勝クラスを連勝。勢いに乗って臨んだ今年のダイヤモンドSでは中団後方から直線で脚を伸ばしたが、惜しくも3着に敗れた。

 その後は5月のメトロポリタンS(L)で8着、前走の札幌日経OP(L)で5着。両レースとも勝ち馬から1秒以上の差をつけられる完敗を喫している。

 この秋はアルゼンチン共和国杯から始動予定だったが、体調が整わず回避。いったん放牧に出されたが、1か月ほどで美浦に帰厩し、仕切り直しの一戦を迎える。

 立て直された後は調教を重ねて徐々に良化。時計もしっかり詰めてきており、気配は上昇中だ。新たに手綱を取るT.マーカンド騎手がうまくエスコートできれば、優勝争いに加わってもおかしくないだろう。

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アフリカンゴールド 撮影:Ruriko.I

 衰え知らずの古豪アフリカンゴールド(セ8歳、栗東・西園正都厩舎)も怖い存在だ。

 昨年の京都記念(G2)を制した後は逃げられない競馬が続き、大敗することもあった。しかし、今年3月の阪神大賞典(G2)以降は、ハナを切ったレースでは、勝ち馬との差は0秒4、0秒2、0秒4と僅か。ハナを取りさえすれば、粘り強さは変わらない。ズブくなっているため、大幅な距離延長もプラス。今回も国分恭介騎手を背にやることは一つだけだ。

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アイアンバローズ 撮影:Ruriko.I

 アイアンバローズ(牡6歳、栗東・上村洋行厩舎)は、2年前の当レースで2着、昨年は4着とレース実績はメンバー屈指の存在。他にも昨年の阪神大賞典で2着に好走している。

 近走は鞍上が固定されていなかったが、今回は1年5か月ぶりに石橋脩騎手に手が戻る。2回の重賞2着はいずれも同騎手が導いており、相性はいいはず。久々の激走に期待が懸かる。

 この他には、前走・福島記念(G3)でハナ差の2着に追い込んだダンディズム(セ7歳、栗東・野中賢二厩舎)、今年のダイヤモンドSで2着に好走したヒュミドール(セ7歳、美浦・小手川準厩舎)のセン馬2頭も末脚が嵌れば一発の可能性は大きい。

 また、昨年のホープフルS(G1)で3着したキングズレイン(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)は、3勝クラスからの格上挑戦となるが、力はあるだけに出走が叶えば面白い存在になるだろう。

 中山名物の急坂を3度駆け上がるタフな一戦、ステイヤーズSは12月2日の15時45分に発走を予定している。

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