【チャンピオンズC】190万馬券の立役者・原優介「全国デビュー」に嘆きの声!? 12番人気ウィルソンテソーロで豪快追い込みも「ついに原がバレてしまった」
3日、中京競馬場で行われたダート王決定戦チャンピオンズC(G1)は、1番人気のレモンポップ(牡5歳、美浦・田中博康厩舎)が勝利。本馬は2月のフェブラリーS(G1)も勝利しており、ゴールドドリーム以来、史上4頭目となる統一ダート王に君臨した。
その一方で1番人気が勝利したにもかかわらず、三連単は190万2720円の高配当。そんな大波乱の立役者となったのが、12番人気のウィルソンテソーロ(牡4歳、美浦・小手川準厩舎)に騎乗していた原優介騎手だ。
15頭立てダート1800mのレースで、煽り気味のスタートになったウィルソンテソーロは後方から。1番人気のレモンポップがハナに立って爽快に飛ばす中、ほぼ最後方という厳しい展開になった。
デビュー4年目、それもG1騎乗自体が2度目の若手騎手なら、ここで慌てても仕方ないかもしれない。だが、ここで腹を括れるのが原騎手の真骨頂だ。
最後の直線で外に持ち出されたウィルソンテソーロは、最内で溜めに溜めた脚を爆発させる。レースはハナに立ったレモンポップと坂井瑠星騎手が完全に支配しており、2番手のドゥラエレーデもそのまま粘り込む状況だったが、最後は爆発的な伸びを見せたウィルソンテソーロが2頭の間に割り込んで見せた。
「凄い伸びでした。人気薄の馬が凄い勢いで上位争いに加わったこともあって、百戦錬磨の檜川彰人アナ(ラジオNIKKEI)も思わず『大外から7番のアーテルアストレア!』と言い間違えていましたよ(笑)。
レモンポップの逃げは決して遅くなく、後続に脚を使わせる厳しい流れでしたが、最後に各馬が止まっていた分、なおさら原騎手の豪快なアクションとウィルソンテソーロの末脚が際立っていました。
ちなみに本馬が記録した上がり3ハロン36.6秒は、同2位の37.3秒に0.7秒も速い鬼脚。これだけの脚を引き出せたのも、鞍上が腹を括って直線に懸ける競馬をしたからだと思います」(競馬記者)
「今回はテッペン目指すつもりで、しっかり頑張りたいなと思います」
レース前に行われた共同記者会見でやや緊張した面持ちだった原騎手だが、その言葉からは秘められた闘志がヒシヒシと伝わった。「僕自身、大きな舞台に顔を出させてもらうのが、そんなに多くないジョッキーなので……」との言葉通り、G1の舞台は昨年の阪神ジュベナイルF(G1)以来となる2度目。当時は16番人気のミシシッピテソーロで5着と大健闘したが「もうちょっと結果が欲しいと思った」と、その姿勢は常にどん欲だ。
原優介騎手「全国デビュー」に嘆きの声!?
「原騎手といえば『今最も熱い穴ジョッキー』として、穴党の競馬ファンの中ではもう有名な存在です。先週も12番人気のスタンリーテソーロで1着、15番人気のジョージテソーロで2着と大暴れしていますし、今回のウィルソンテソーロも12番人気の低評価でしたが『原騎手だから買う』というファンも少なくなかったと思いますよ。
今回はレモンポップに完敗の2着でしたが、人馬共に近いうちに大きな舞台でチャンスが回ってくるはず。原騎手は『テソーロ』の了德寺健二オーナーのお気に入りですし、つい先日に結婚したばかり。これからどんどん頭角を現してくる若手の1人だと思います」(同)
また、この原騎手の騎乗には元JRA騎手の安藤勝己氏も「ミルコ(セラフィックコールのM.デムーロ騎手)の仕掛けに釣られんと原が冷静に脚をタメた」と絶賛。2番人気のセラフィックコールが10着と末脚不発に終わっただけに、ここでの一溜めが最後の伸びに繋がったのかもしれない。
さらにSNS上でも「原くん、信じてた!」「メンタル鬼すぎ」「最後、凄い脚」「マジで穴ジョッキーだな」と大波乱の立役者を称える声が続々……。
だが、その一方で「ついに原がバレてしまった」「アカン、これで原騎手が全国区になってまう」「これを機にブレイクしちまうんだろなあ」「みんな、今日のはマグレだ!忘れてくれ」など、原騎手が有名になると美味しい穴騎手でなくなってしまうことを残念がる穴党の声もあった。
レース後、G1の大舞台で12番人気の人気薄で2着という大仕事をやったにもかかわらず、原騎手からは「やっぱり僕の技術不足」と厳しいコメント。このストイックさこそが、只者ではない所以なのかもしれない。
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