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川田将雅「リバティアイランド三冠級」の勝負駆け!「すみません、ちょっと…」感無量のG1制覇から約3年、らしさを捨てて勝ちにこだわった理由

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川田将雅「リバティアイランド三冠級」の勝負駆け!「すみません、ちょっと…」感無量のG1制覇から約3年、らしさを捨てて勝ちにこだわった理由の画像1
ミッキーゴージャス 撮影:Ruriko.I

あの川田騎手が、レース内容よりも勝ちにこだわった?

 13日、小倉競馬場で行われた愛知杯(G3)は、1番人気のミッキーゴージャス(牝4歳、栗東・安田隆行厩舎)が勝利。2015年の最優秀3歳牝馬ミッキークイーンの娘が3連勝で重賞初制覇を飾った。

 14頭立て、芝2000mのレース。馬なりでスタートを切ったミッキーゴージャスは中団やや後方からの競馬だったが、向正面に入ったところでポジションを大きく上げる積極策。勝負どころの3、4コーナーで先頭集団に並びかけると、最後の直線では早めに先頭に立って、そのまま押し切った。

「逃げに対して独自の理論を持つなど、騎乗馬にきっちり競馬を教えながら育てることに重きを置く川田将雅騎手ですが、今回は向正面で早くもポジションを上げ、最後の直線で早々に先頭に立つなど、いつになく内容よりも勝ちにこだわった競馬でした。

最後は(2着だった)タガノパッションに半馬身差まで追い上げられましたし、前半の1000m通過が57.4秒だったことからも『強引に勝ちに行った』と言っても過言ではないかもしれません。本人も『レースの内容どうこうよりも「必ず勝てる競馬」を』と話していましたが、ある意味“らしくない競馬”で少し驚きました」(競馬記者)

 記者曰く、普段から馬との折り合いを大事にする川田騎手が、道中から積極的に動いて勝ちに行くのは「かなり珍しい」という。

「すみません、ちょっと……」涙のG1制覇から3年

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川田将雅騎手 撮影:Ruriko.I

「実はミッキーゴージャスを管理する安田隆調教師は川田騎手の師匠であり、今年2月一杯での定年が決まっています。本人が『師匠と共に獲れる最後の重賞チャンスを決めてくれたことが非常にありがたい』とミッキーゴージャスの走りを称えていた通り、川田騎手にとっては、おそらくこの日の愛知杯が師匠とのコンビで挑む最後の重賞という位置づけだったのでしょう。

(川田騎手の道中から積極的に動く競馬が)まったくないということもないのですが、記憶に新しいのは三冠が懸かったリバティアイランドの秋華賞(G1)でしょうか。あの時も、いつになく早めに勝負を仕掛けて、最後の直線では早々に勝負を決めてしまいました。

そういった意味では、今回の愛知杯も川田騎手にとってはリバティアイランドの三冠達成と同じくらい『必ず勝たなければならないレース』だったのでしょうね」(同)

 川田騎手と安田隆調教師のコンビと言えば、思い出されるのがダノンザキッドで勝利した2020年のホープフルS(G1)だ。

 共に「超一流」に名を連ねる川田騎手と安田隆厩舎だが、意外にもこれが師弟コンビでのG1初制覇。勝利騎手インタビューでは、川田騎手が「すみません、ちょっと……」と感無量のあまり言葉に詰まるシーンもあった。

 あの感動から、約3年。ついに師匠との“ラスト重賞”を迎えた川田騎手は「何より、今日は勝ち切ることが本当に大事なレースだった」と何度も振り返り、最後も「繰り返しになりますが、やはり先生と共に最後の重賞を勝つことができたことが僕にとって本当に大きなこと」と喜びを語っている。

「師匠の安田先生は現役時代『小倉の安田』と言われるくらい小倉に馴染みがあった。小倉で重賞を勝てたことをとても嬉しく思います」

 ちなみに母に続くG1獲りが期待されるミッキーゴージャスは、川田騎手にとって特別な存在であるリバティアイランドと同世代。今後、両雄は大きな舞台で相まみえることになるだろうが、果たしてどんなドラマが待っているのか。

 遅れてきた二冠馬の娘が、三冠女王に挑戦状を叩きつける日が楽しみだ。

GJ 編集部

GJ 編集部

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