
「引退ヤリ」が気になる調教師たちのラストチャンス!安田隆行厩舎は19頭、中野栄治厩舎は15頭出走の大攻勢も…今年未勝利の2人に「爆穴」の予感
出会いと別れのシーズンとして知られる春だが、それは競馬界でも同じ。今年は3月5日(火曜)をもって、7人の調教師が引退する。栗東では飯田雄三、加用正、松永昌博、安田隆行の4人、美浦では小桧山悟、高橋裕、中野栄治の3人が、長年続けた調教師生活に別れを告げる。
これまで数々の名馬を育て、競馬界に貢献していた伯楽たちにとっても最後の晴れ舞台となるだけに、今週末の開催はいつも以上に注目が集まるだろう。
その一方で、引退の決まっている調教師の管理馬が、最後の勝負仕上げで激走するケースに気をつけろといった噂がある。
引退間近の調教師が渾身の勝負仕上げ?
巷でまことしやかに囁かれることもある、いわゆる「引退ヤリ」だ。こういった噂は調教師に限らず、騎手に対しても同様。これで最後という相手なら、人情的にも応援したくなる関係者も多いだろう。一般的には送別会に似た雰囲気かもしれない。
確かに言われてみれば、そういった噂に尾ひれがつくのも仕方のない部分はある。一例を挙げれば、11番人気ブルーショットガンが大穴を出した2006年の阪急杯(G3)は当時、騎手引退が決まっていた松永幹夫調教師とのコンビだった。人気薄の激走に「もしかしたら渾身の仕上げ」だったのではないかと、都合よく納得したファンも少なくなかったのではないか。
その他にも騎乗馬の少なかった騎手が、ラストウィークに多数の騎乗依頼を受けているケースも散見するため、何かしらの裏事情を勘繰りたくなる気持ちもわかる。実際のところはどうであれ、我々競馬ファンとしても有終の美を飾ってもらいたい気持ちは生じるはずだ。
とはいえ、噂の域を出ないことを承知の上で、あえて引退する厩舎の管理馬を狙ってみるのも一興。ここで各調教師の管理馬が出走を予定しているレースを紹介しようと思う。
■栗東
飯田雄三 4頭(土曜)
加用正 6頭(土曜2頭、日曜4頭)
松永昌博 12頭(土曜7頭、日曜5頭)
安田隆行 19頭(土曜6頭、日曜13頭)
■美浦
小桧山悟 6頭(土曜4頭、日曜2頭)
高橋裕 9頭(土曜3頭、日曜6頭)
中野栄治 15頭(土曜9頭、日曜6頭)
※敬称略、五十音順
頭数的に19頭の安田隆師と15頭の中野師が大攻勢のラインアップで、勝負度合いが強そうな印象もあるが、あえて狙ってみたいのは松永昌厩舎と小桧山厩舎だ。
というのも、他の5人が今年の開催で既に管理馬が勝利を挙げているのに対し、こちらの2人は未勝利だからだ。成績こそ目立たないものの、各方面からの信頼も厚く人望もあるだけに、引退の花道を飾って欲しいと考える関係者は少なくないはず。
世間的には名門の安田隆厩舎や最近好調の中野厩舎が注目を集めそうだが、あえて未勝利の厩舎に期待してみるのも、配当妙味を考えるとありだろう。いずれにしても彼らの馬券を購入するのは、これがラストチャンス。半信半疑で応援馬券を買ったつもりでも、思わぬお宝配当に巡り合えるかもしれない。
出走予定馬の詳細については、JRAのホームページに掲載されているため、興味のあるファンは要チェックだ。
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