GJ > 競馬ニュース > 【平安S(G3)展望】
NEW

【平安S(G3)展望】名牝ジェンティルドンナの弟「初タイトル」チャンス到来!ミッキーヌチバナとのリベンジマッチへ

画像はイメージ
画像はイメージ

今後のG1戦線で期待できそうな馬が現れるか

 18日、京都競馬場ではダート重賞の平安S(G3)が行われる。過去5年の勝ち馬にはチュウワウィザード、オメガパフューム、テーオーケインズという3頭のG1馬の名前も含まれている注目の一戦を制するのは果たしてどの馬か。

 今年のメンバーにG1ウイナーは見当たらないが、今後のG1戦線で期待できそうな馬も複数頭いる。その筆頭がスレイマン(牡6歳、栗東・池添学厩舎)だ。

 9歳上の姉は名牝ジェンティルドンナという良血で、デビューから芝で2連敗を喫すると3戦目からダート路線を歩んでいる。

 自己条件を3連勝し、ダート界の新星候補に名乗りを上げたのは4歳の春。しかし、その後はオープンクラスで頭打ち状態に陥った。

 復調の兆しを見せたのは昨夏のこと。ブリンカーを着用するようになって成績が安定。今年1月の門司S(OP)で新コンビの斎藤新騎手を背に1年8か月ぶりとなる勝利を挙げ復活の狼煙を上げた。

 連勝を懸けて臨んだ前走のアンタレスS(G3)は3番人気に支持されると、2番手につける積極策。勝負所で逃げ馬に並びかけ直線を向くと、余裕の手応えで押し切り濃厚に見えたが、ゴール前で捉えられてクビ差負け。「抜けてフワッとするところがあった」という鞍上のレース後コメントから抜け出すタイミング次第で逆転もあったか。

 斎藤騎手は「まだまだ底を見せていない感じ」とも話しており、今回は重賞制覇の大チャンスとなる。


 アンタレスSでそのスレイマンを差し切ったのがミッキーヌチバナ(牡6歳、栗東・高橋亮厩舎)だ。

 前走はスタートが今一つで、道中は中団の位置取り。3角手前から徐々に押し上げていき、4角で先行集団を射程に入れると、ゴール前でスレイマンを計ったように交わした。

 キャリア19戦のうち16戦がダート1800mというスペシャリストで、残り3戦も1700mが2回、1600mが1回。つまり今回走る1900mは未知の距離となる。

 父のダノンレジェンドは現役時代にダート短距離路線で活躍した快速馬で、産駒もやはりマイル以下を主戦場にしている。100mではあるが、この距離延長がカギとなりそうだ。

 鞍上には前走で久々にコンビを組んだ太宰啓介騎手が再び手綱を託された。

重賞2勝を誇るグロリアムンディ
重賞2勝を誇るグロリアムンディ

 重賞2勝の実績が光るグロリアムンディ(牡6歳、栗東・大久保龍志厩舎)もスレイマン、ミッキーヌチバナと同じ6歳馬だが、実績はこちらが上。

 昨年春にダイオライト記念(G2)と当レースを連勝。秋は韓国のコリアC(G3)で2着に入ったが、クラウンプライドには10馬身差をつけられた。

 初の海外遠征でややリズムを崩したか、続くチャンピオンズC(G1)で13着に敗れると、年末の東京大賞典(G1)も6着。さらに3か月ぶりの実戦となった先月の川崎記念(G1)で2番人気9着と精彩を欠いている。

 特に前走は中団追走から「ペースが上がって手応えがなくなり、ついていけなくなりました」と坂井瑠星騎手が話したように早々と失速。最後は勝ったライトウォーリアから4秒4もの大差をつけられた。

 ただ一度叩かれたことで追い切りの動きは良化。久々の勝利を1年ぶりの淀で飾ってもおかしくない。


 ハギノアレグリアス(牡7歳、栗東・四位洋文厩舎)は、これまで2000mの重賞を2勝している実績馬。1番人気に推された前走のアンタレスSは好位から抜け出しを図ったが、ミッキーヌチバナに直線半ばで交わされ、スレイマンを交わすこともできず3着に敗れた。

 昨秋のシリウスS(G3)を完勝したほか、昨年の当レースもグロリアムンディの2着に入るなど、G2以下のレースでは8戦連続3着内を継続中。しぶとい末脚を武器に今回も上位争いに加わってくるだろう。


 ハピ(牡5歳、栗東・大久保龍志厩舎)は、3歳秋のチャンピオンズCで3着に入った実力馬。近2走は芝で9着と競走中止に終わったが、こちらもダートなら大崩れすることがない。鞍上にG1ジョッキーの仲間入りを果たした菱田裕二騎手を迎えて重賞初制覇を狙う。


 この他には、昨秋の日本テレビ盃(G2)2着、浦和記念(G2)3着と交流重賞で上位争いを演じたテンカハル(牡6歳、栗東・矢作芳人厩舎)、2番人気に推されたアンタレスSで気性の悪さが露呈し14着に大敗も、2走前の東海S(G2)で3着に好走したヴィクティファルス(セ6歳、栗東・池添学厩舎)、前走のマーチS(G3)で1年ぶりに中央のレースに出走し2着に好走したミトノオー(牡4歳、美浦・牧光二厩舎)なども出走予定。上位陣との実力差もほぼなく、どの馬が勝ってもおかしくなさそうだ。

 ミッキーヌチバナとスレイマンがアンタレスSに続く優勝争いを演じるのか。それともグロリアムンディやハギノアレグリアスといった実績馬がその力を示すのか。注目のレースは18日、15時35分に行われる予定だ。

【平安S(G3)展望】名牝ジェンティルドンナの弟「初タイトル」チャンス到来!ミッキーヌチバナとのリベンジマッチへのページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
  2. クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
  3. 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
  4. 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
  5. C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
  6. エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
  7. 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
  8. 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
  9. 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
  10. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛