![GJ](/wp-content/themes/g-journal/pc/img/entry/icon-gj.png)
岩田康誠「男泣き」の日本ダービー制覇から12年。3度目の正直、息子・岩田望来が意外な形で掴んだダービー切符
![撮影:Ruriko.I](/wp-content/uploads/2023/10/Ruriko.I_20230521_11R_other_101.jpeg)
羽田盃馬アマンテビアンコが東京ダービーを回避
19日、羽田盃(G1)を制した白毛馬アマンテビアンコ(牡3歳、美浦・宮田敬介厩舎)が骨瘤のため、正式に東京ダービー(G1)の出走を見送ることがわかった。所属するシルク・ホースクラブが公式HPで発表している。
今年から誕生したダート三冠戦線に激震が走った。1冠目にあたる羽田盃覇者の戦線離脱……。芝で言い換えれば、来週の日本ダービー(G1)で主役を務める皐月賞馬ジャスティンミラノが回避するようなもの。関係者にとっても痛恨であり、ファンにとっても残念なニュースに違いない。
だが、泣く者がいれば笑う者がいるのが勝負の世界。アマンテビアンコの東京ダービー回避という大きな動きが、思わぬところで波紋を広げている。
![岩田望来騎手 撮影:Ruriko.I](/wp-content/uploads/2030/10/Ruriko.I_20240331_iwatamirai_247.jpeg)
1年に1回、たった18人までしか挑戦することができない日本ダービー騎乗という狭き門。岩田望来騎手は、その当落線上にいた。
昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)で16番人気のアスクワンタイムに騎乗して15着に終わった岩田望騎手。その後、ホープフルS(G1)、弥生賞ディープインパクト記念(G2)、スプリングS(G2)といった皐月賞(G1)と関連の深いレースで悉く騎乗馬なし。牡馬クラシック開幕戦の皐月賞に騎乗できないことは仕方のない状況だった。
そんな岩田望騎手に、京都新聞杯(G2)を勝って日本ダービーに駒を進めるジューンテイクの騎乗依頼が舞い込んできた。だが、その扱いは“補欠”……。というのもジューンテイクの主戦は藤岡佑介騎手であり、もう1頭のお手馬ミスタージーティーが日本ダービーの抽選を突破した場合に限り、岩田望騎手がジューンテイクに騎乗できるからだ。
1/2の抽選とはいえ、懸かっているのは栄えあるダービー騎乗。それもジューンテイクには、父のキズナが京都新聞杯を勝ってダービー馬に輝いたように、前哨戦の勝ち馬としての勢いもある。これが通算3回目の日本ダービー騎乗の若手騎手にとって、その心情は察するに余りあるものだっただろう。
だが状況は、意外な形で動いた。
意外な形で掴んだダービー切符
アマンテビアンコが東京ダービーを回避したことで、4枠しかなかったJRA所属馬の出走枠が1つ空いた。そこに繰り上がったのが、日本ダービーにも登録していたサトノエピックである。
6戦2勝のサトノエピックだが、2勝は共にダート。前走のユニコーンS(G3)2着で収得賞金の加算には成功したものの、東京ダービーの優先出走権が与えられるJRA所属馬は上位1頭(2着以内)のみ。サトノエピックは補欠1番手という立場だったのだ。芝の経験もある同馬だが、最高成績は2歳未勝利戦の2着。突如、舞い込んできたダートの頂上決戦の挑戦権を選択しない理由はなかった。
その結果、最後18番目の椅子を巡って抽選対象だったミスタージーティーとサンライズアースは揃って、日本ダービーへ出走できることに。関係者にとっても喜ばしい限りだろうが、まさに当落線上にいた岩田望騎手もその1人に違いない。
「馬上で男泣きしている父を見て、かっこいいなと思いました」
アスクワイルドモアと共に日本ダービー初参戦を決めた2年前、『デイリースポーツ』の取材を受けた岩田望騎手はそう語っている。脳裏に描かれているのは騎手になる前の2012年、父の岩田康誠騎手がディープブリランテで制した日本ダービーだ。「本当にすごいことをやったんだなと」と、息子は見慣れぬ父の姿に心を打たれたそうだ。
先週のヴィクトリアマイル(G1)では、単勝208.6倍のテンハッピーローズと津村明秀騎手がG1初制覇。どんな形であろうと、出る以上はチャンスがあるのが競馬だ。“棚ボタ”上等「最も運が良い馬が勝つ」といわれる頂上決戦で、運を掴んだ若武者が大暴れする。
PICK UP
Ranking
5:30更新【クイーンS】ボンドガール武豊は「仲間外れ」の孤軍奮闘!? 「休み明け」C.ルメールは新潟ではなく札幌参戦
競馬学校「主席」の“天才騎手”が存在感。田口貫太、小林美駒だけじゃない「上手くなる」第2の師匠とのコンビでトップジョッキー並みの結果
藤田晋オーナーに強力援軍!? 「チーム・スターズオンアース」で“周回遅れ”の初陣…シュヴァルグラン産駒は遅れてきた大器となれるか
- 今村聖奈、小林美駒、古川奈穂が戦線離脱…「新人女性騎手」にかかる期待 過怠金「計16万円」若手騎手が土日で4回の制裁! 2年目若手騎手「まるで宝くじ」と話題!?【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
- サトノカルナバル、ピコチャンブラックに続く「大物候補」が登場!? 今週デビューのキタサンブラック産駒は「古馬重賞ウイナー」と互角の動き
- 「騎乗依頼を受けない」トップジョッキーやベテランも?JRAから来年は4週間の通達済み…「名ばかり」暑熱対策に中堅騎手が不満
- キャプテン渡辺「面白き新潟競馬」に秘策あり?「予想もクソもありません」アイビスサマーダッシュの予想は枠が出てから【徒然なる神のくず競馬トーク】
- C.ルメール×名門クラブの快速馬がデビュー!スタートダッシュ失敗も「シンボリクリスエス後継候補」の父に初勝利もたらすか
- 永島まなみと「同期」の女性騎手が待望の戦線復帰!「かんちゃん帰ってくる頃には」今村聖奈も9月中にカムバックの可能性
- 武豊「マジック炸裂」も次走で鞍上問題発生!? 一撃“5億円”獲得「世代ナンバーワン牡馬」が参戦予定
関連記事
【日本ダービー(G1)展望】無敗ジャスティンミラノに死角なし!? 2着2回の戸崎圭太は10度目の挑戦で戴冠なるか
「6戦合計40馬身差」“川崎のヤマニンウルス”がついに中央へ? 【日本ダービー】「過去20年連対ゼロ」の苦戦でも今年はG1級!? ドゥラメンテ「最後の大物」出現なるか。「伝説」の最終世代をピックアップ【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
【日本ダービー】武豊「35回目挑戦」で初のコンビ継続! シンボリクリスエスとも意外な接点…「連対率100%」はシュガークンに追い風か
【日本ダービー】ジャスティンミラノに立ちはだかる不吉な予兆!? ディープインパクト、コントレイルはクリアも…無敗の二冠馬が「1勝3敗」の落とし穴
悲願の舞台で「30連敗」戸崎圭太の夢叶うか?ステレンボッシュ、ジャスティンミラノと挑むオークスとダービー…「シルバーコレクター返上」に絶好チャンス