
【目黒記念】「デビュー以来、一番いい雰囲気」サトノグランツを相手に東京中距離巧者が連覇を狙う!? C.ルメール騎乗の晩成タイプも上位進出を虎視眈々【週末重賞ピックアップ】

26日、東京競馬場では3歳王者決定戦・日本ダービー(G1)が行われる。その興奮が冷めやらぬなか開催されるのが、伝統のハンデ重賞・目黒記念(G2)だ。ダービーを的中させた人は“おかわり”、またハズレた人は“リベンジ”が狙えるとあって、毎年の注目度は高い。
過去10年を振り返れば、1番人気で勝利したのは、2020年のキングオブコージのみ。だが優勝こそないものの、上位進出は目立ち[1.2.3.4]と、複勝率は60%となっている。ここは素直に本命を軸に狙うのが筋だろう。
■人気上位予想馬の状態は?

今年1番人気と予想されているのは、2度のG2勝利を記録しているサトノグランツ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。
今年は日経新春杯(G2)から始動。明け4歳ながら勝ち馬ブローザホーン、2着サヴォーナよりも重い斤量57.5kgを背負い、3着と好走した。
続いてカタールで行われた優勝賞金142万5000ドル(約2億2000万円)のアミールT(G3)に挑戦。国際G3のレースとしては破格の賞金がかけられ、能力の高い馬が集うことで知られる一戦で3着と健闘している。
前走から帰国後、休養明けのレースとなるが、これまでの戦歴から鉄砲がきくタイプと見て問題ない。また調教助手も「デビュー以来、一番いい雰囲気が出ている」と状態の良さに胸を張っている。
馬体もいささかシャープになり、成長の跡を感じさせる。デビュー以来、G1の舞台では結果を出せていないが、ここにきて本格化の兆しを見せはじめたようだ。
目黒記念での好走を足がかりにG1の舞台へ……。陣営が思い描く最良の形に向けて、素質馬がその一歩を踏み出そうとしている。
■相手は府中2500巧者と……

昨年、後方待機策から最後の直線でライバルたちを交わし、見事に優勝を飾ったヒートオンビート(牡7歳、栗東・友道康夫厩舎)。記念すべき重賞初制覇を成し遂げた思い出深い舞台で連覇を狙う。
1週前追い切りには、坂井瑠星騎手が騎乗。2頭で併せられると最後まで集中して走っていた。スタッフも「反応が良かったですね。7歳ですがまだまだ元気ですよ」と笑みを浮かべる。
今回はトップハンデとなる59kgを背負うことになるが、この斤量は昨年のアルゼンチン共和国杯(G2)で経験済み。このときも最後の直線で大外から猛然と伸びて、勝ち馬から0.2秒差3着。重いハンデを物ともしない走りを見せた。
東京・芝2500mは、これまで4戦して1勝2着1回3着2回と安定した成績を残している。得意の舞台で昨年同様の好走に期待がかかる。
クロミナンス(牡7歳、美浦・尾関知人厩舎)は、長らく3勝クラスの壁に跳ね返されていたものの、昨年の11月についに突破。今年に入ってからは、重賞の舞台での活躍も目立つ。
始動戦となったアメリカジョッキークラブC(G2)では好位追走から、しぶとく伸びて3着。続く日経賞(G2)でも持ち前の長くいい脚を使って、勝ち馬から半馬身差の2着に入っている。
クロミナンスは前走後、右前脚の歩様に硬さがあった。このため放牧に出されたものの、順調な回復を見せたため、目黒記念を目標に帰厩を果たした。
1週前の追い切りではC.ルメール騎手が騎乗して手応えを確認。予定よりも時計は遅かったものの、これは鞍上の判断で無理をしなかったためだという。
この判断が功を奏したようで、今週の追い切りでは非常にいい動きを見せた。「いつになくスムーズな走りでした。態勢は整っています」とスタッフも自信をのぞかせている。
7歳を迎えて本領を発揮しはじめた大器の激走に期待したい。
秋以降の中長距離重賞戦線を占う上でも重要な一戦。若手の台頭か、ベテラン勢が意地を見せるのか。ダービー後のお楽しみ、目黒記念の発走は17時00分を予定している。
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