ダノンデサイルにも先着した「実力馬」が5馬身差の圧逃劇!シンガリ惨敗から一気の変わり身で見えた菊花賞への道

13日の福島競馬で楽しみな3歳馬が勝利した。
10R・信夫山特別(2勝クラス、芝2600m)で1番人気に推されたのは、津村明秀騎手が騎乗したプレリュードシチー(牡3歳、栗東・高橋義忠厩舎)。古馬に比べて3kg軽い斤量の恩恵も受け、後続に5馬身以上の差をつけて快勝した。
「他に前へ行く馬がいなかったので自分のペースで行きましたが、とにかく強い競馬でした」
津村騎手がそう話したように、プレリュードシチーは好発を決めると、競りかけられることなく楽にハナを切ることに成功。1000m通過が63秒6というスローペースに落とし込み、最後はメンバー2位の上がり3ハロン34秒9の脚を使って初対戦の古馬勢を一蹴した。
道中では、2番手を進んだリニューにピタリとマークされ、決して楽な展開ではなかった。2周目の3~4コーナーでリニューが馬体を併せてきたが、津村騎手は終始絶好の手応え。逆に4コーナー手前でスパートを開始すると、最後の直線ではもうひと伸びし、後続を突き放した。
ダノンデサイルにも先着していた実力馬
前走の京都新聞杯(G2)はシンガリの15着に惨敗していたプレリュードシチーだが、約5か月の休み明けで状態も万全ではなかったか。今回は一度使われたことで一気の変わり身を見せ、昨年11月の未勝利戦以来となる2勝目を挙げた。
昨秋は初勝利を挙げた3週間後の京都2歳S(G3)に挑戦し、10番人気ながらシンエンペラーの2着に好走していた。なお、同レースの4着馬が後にダービー馬の称号を手にするダノンデサイルで、他にも、アーリントンC(G3)を勝ったディスペランツァや、弥生賞ディープインパクト記念(G2)覇者コスモキュランダなど春の重賞を賑わせた実力馬が多数出走。ファンから世代屈指の“出世レース”と呼ばれているほどだ。今回は2勝クラスだったが、出世レースの2着馬が実力の一端を示した。
「この時期に2600mの2勝クラスを勝ち上がったことで、今後は菊花賞(G1)を視野に入れるとのこと。今回はキャリアで初めて逃げの手を打ちましたが、2歳時は控える競馬で結果を残していた馬です。自在性は長距離戦で大きな武器になるでしょう。
また、京都2歳Sで退けたダノンデサイルが菊花賞への直行を明言したばかりというタイミングでもありました。3か月後にはダービー馬となった同馬と2度目の対決が見られそうです」(競馬記者)
「まだ頼りないところがあって未完成の馬だと思うのですが、それでもこれだけ突き放して勝つのですから強い馬です。心肺機能のいい馬なので長い距離はいいと思います」
津村騎手のコメントを深読みすれば、菊花賞に向けて、伸びる余地はまだまだあるはず。秋の京都でダービー馬と好勝負を演じるシーンがあっても驚けない。
PICK UP
Ranking
11:30更新
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
「死活問題」発生に競馬YouTuberが絶滅の危機!? 突然の動画削除にファンも動揺…… チャンネル配信者らに何が起こったのか
【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRAマイネル軍団総帥・岡田繁幸さん逝く。武豊「僕の原点、この馬と一緒に全国区になった」絶体絶命だった天才を世に放った偉大な決断と信念【特別寄稿】
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- エリザベス女王杯「単勝430.6倍」大激走に19歳ジョッキーも「本当に信じられません」。 武豊1番人気がまさかの結末で生まれたJRA・G1最高配当【競馬クロニクル 第30回】
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
















