
鮫島克駿「次に向けて、いいステップになった」女王ママコチャ復活の好騎乗も、スプリンターズS(G1)は2年連続川田将雅で

8日、中京競馬場で行われたセントウルS(G2)は2番人気のトウシンマカオ(牡5歳、栗東・高柳瑞樹厩舎)が勝利。重賞4勝目を飾り、待望のG1制覇へ大きく前進した。
レース後、鞍上の菅原明良騎手が「外枠で厳しい競馬になると思っていた」と振り返った通り、18頭立ての17番枠と厳しい状況からのスタートとなったトウシンマカオだが、終わってみれば重賞4勝目。本番のスプリンターズS(G1)に向け「これでさらに良くなると思います。いい状態で本番へ向かいたい」と菅原騎手も相棒の成長に大きな手応えを感じているようだ。
その一方で、トウシンマカオよりもさらに外の18番枠から存在感を示したのが、昨年のスプリンターズSの覇者ママコチャ(牝5歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。
18頭立ての大外からのスタートだったママコチャだが、果敢に好位グループに加わると、最後の直線では一度先頭に立つシーンも。最後はトウシンマカオの末脚に屈したが、57キロを背負っての2着はG1馬の貫禄を示したといえるだろう。
「約1年ぶりに騎乗しましたが、筋肉の質がよりスプリンターのものになっていると感じました」
レース後、そうママコチャの成長に目を細めたのが鮫島克駿騎手だ。難しい大外からのスタートを克服しての2着は鞍上の好騎乗あってこそだったが「57キロを背負い、よく頑張ってくれました」と終始、相棒を称賛。春の高松宮記念(G1)で8着に敗れるなど、昨年のスプリンターズS以降は出ていなかったが、久々のコンビ結成で結果を残し「次に向けて、いいステップになったと思います」と連覇に向けて大きく視界が開けたといえるだろう。
だが、昨年のスプリンターズSでママコチャを勝利に導いたのは川田将雅騎手だ。
昨年の安土城S(L)でオープン初勝利を飾り、北九州記念(G3)でも2着と勢いに乗っていた鮫島騎手とママコチャのコンビ。しかし、肝心の本番で川田騎手に乗り替わることが発表された際は、鮫島騎手への同情の声もあった。
というのも、鮫島騎手は前年もジャスティンパレスで菊花賞トライアルの神戸新聞杯(G2)を勝ちながら、本番ではC.ルメール騎手に乗り替わり。その後、ジャスティンパレスが菊花賞(G1)だけでなく、天皇賞・春(G1)も勝つ現役No.1ステイヤーに成長したことは知っての通りだ。
また、鮫島騎手は昨年もジャンタルマンタルとのコンビで新馬、デイリー杯2歳S(G2)を連勝しながら本番の朝日杯フューチュリティS(G1)では川田騎手が騎乗することに。鮫島騎手のG1制覇は近いようで遠い。
「川田騎手もルメール騎手もJRAを代表するトップジョッキーですし、ママコチャだけでなく、ジャスティンパレス、ジャンタルマンタルもきっちりと本番で結果を残している以上、各陣営の判断は間違っていなかったといえるでしょう。
ですが、だからこそ『鮫島騎手とのコンビでも勝てたのでは?』と思ってしまうのが人情というもの。実は、今年のママコチャも事前にスプリンターズSでは川田騎手が内定しており、セントウルSで2着と好結果を残した鮫島騎手ですが、あくまで代打的な位置付けでした」(競馬記者)
記者曰く、セントウルSで川田騎手がママコチャに騎乗しなかったのは、同日に韓国で行われたコリアスプリントにリメイクとのコンビで参戦していたからとのこと。それも、しっかりと同レースを勝ちきっている辺りは、さすが川田騎手である。
今年2月の小倉で開催リーディングを獲得した際「今年こそはG1を勝ちたいです」と力強く語っていた鮫島騎手。ちなみにトウシンマカオでセントウルSを語った菅原騎手は、今春の宝塚記念(G1)で6年目にして初のG1勝利にたどり着いた。
若手のホープと言われた鮫島騎手も気が付けば10年目。代役から主役へ、そろそろもう一段上のステージへ上ってもいいはずだ。
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