【香港C(G1)展望】絶対王者ロマンチックウォリアーVS逆襲の女王リバティアイランド! ダービー馬タスティエーラ完全復活なるか
12月8日には香港のシャティン競馬場で香港国際競走が開催される。日本でもお馴染みの香港競馬の祭典で、今年も数多くの日本馬が遠征を予定している。今回は香港C(G1、芝2000m)を展望したい。
日本馬にとって最大の強敵となるのが、香港競馬の英雄・ロマンチックウォリアー(セン6歳、香港・C.シャム厩舎)だ。
今春の安田記念(G1)で昨年のマイルCS(G1)の覇者ナミュール、そして今秋のマイルCSの覇者ソウルラッシュらを寄せ付けなかった走りは、日本の競馬ファンに大きな衝撃を与えたはずだ。
あれから約半年。今回は2000mの香港Cが舞台となるが、ロマンチックウォリアーはこのレースを連覇しており、距離延長はむしろ歓迎といえるだろう。安田記念以来となった前走の香港ジョッキークラブC(G2)を4馬身1/4差で圧勝しており、3連覇が懸かる今年も圧倒的な人気が予想される。
日本勢の筆頭となるのが、昨年の三冠牝馬リバティアイランド(牝4歳、栗東・中内田充正厩舎)だ。
昨年は桜花賞、オークス、秋華賞(いずれもG1)を圧倒的な強さで制し、史上7頭目となる三冠牝馬に輝いたリバティアイランド。ジャパンC(G1)で世界最強といわれたイクイノックスに後れを取ったものの、堂々の2着はこの馬の時代の到来を予感させた。
しかし、大きな期待を背負って迎えた2024年は、始動戦のドバイシーマクラシック(G1)で1番人気に支持されながらも3着。そして、前走の天皇賞・秋(G1)では13着に大敗と思いもよらないシーズンになっている。
キャリア初の大敗となった天皇賞・秋は、レース後に川田将雅騎手が「4コーナーでは抜群の手応えだったが、これだけ動けなかったのは初めて」と首を傾げる結果。これがこの馬の実力でないことは明らかだけに、今回は正念場の一戦になりそうだ。
一方で、天皇賞・秋で復活の兆しを見せたのが、昨年のダービー馬タスティエーラ(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)だ。
昨年は日本ダービー(G1)を制して世代の頂点に立つと、皐月賞(G1)や菊花賞(G1)でも2着に好走し、最優秀3歳牡馬を受賞したタスティエーラ。しかし、今春は1番人気に支持された大阪杯(G1)で11着に惨敗すると、天皇賞・春(G1)でも7着と評価を急落させた。
だが、9番人気まで評価を落とした前走の天皇賞・秋では、持ち前の勝負強さが復活。好位からしぶとく脚を伸ばすと、最後はドウデュースの末脚に屈したが2着を確保している。同厩の先輩でもある父サトノクラウンは2016年の香港ヴァーズ(G1)の覇者。父がG1初制覇を飾った舞台で完全復活を遂げたい。
他には、前哨戦のバーレーンT(G2)で好走したスピリットダンサーとカリフ、A.オブライエン厩舎が送り込むウイングスパンなどが続く。香港ジョッキークラブCでロマンチックウォリアーに完敗したニンブルニンバス、エンカウンダートらは逆襲に期待したい。
PICK UP
Ranking
5:30更新- JRA元騎手・藤田伸二氏の「引退理由」を日本経済新聞が痛烈批判!?「木を見て森を見ない典型」と述べた騎手リーディングの本質とは
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 武豊が「告白」宝塚記念(G1)キタサンブラック大敗劇で「最大の敗因」とされるサトノクラウンの”荒技”の影響……凱旋門賞消滅への思いと「雪辱の秋」へ<2>
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- フォーエバーヤング、ヤマニンウルスに強敵登場か?ダートの新星に団野大成も「元々ポテンシャルを感じていた」「いい内容だった」と太鼓判
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
関連記事
【チャレンジC(G3)展望】来春見据えダノンエアズロック、コガネノソラ登場! 3歳優勝のベラジオオペラ、レイパパレは翌年の大阪杯(G1)勝利
【チャンピオンズC(G1)展望】絶対王者レモンポップVS無敗ヤマニンウルス!? 最初で最後の頂上決戦は実現するのか
【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
【東京スポーツ杯2歳S(G2)展望】大物候補クロワデュノールが登場! 北村友一騎手×斉藤崇史厩舎が目指す第2のクロノジェネシス