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角居勝彦調教師が「死刑判決を待つ心境」と語った伝説の天皇賞・秋。ウオッカとダイワスカーレットに審判が下されるまでの「13分間」

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 勝ったのは「7番」ダイワスカーレットか、「14番」ウオッカか――。やがて「同着だったのでは」という声も上がり始めた。だが、永遠に来ないかに思われた「審判の刻」は、唐突に訪れた。JRAの職員が、着順を示すホワイトボードの元へ行き、1着と2着に示された7と14を消したのだ。

 ここで「それ」が行われる意味は、1つしかなかった。14が1着に書き直される。ウオッカが勝ったのだ。

 やがて、ターフビジョンの電光掲示板にも結果が表示され、鳴りやまないどよめきが再び大歓声に変わった。両雄の差は、わずか2cm。それも幾重ものスリット写真を見た結果、ウオッカが前に出ていたのはゴール板を通過した瞬間だけだったという。

 後にウオッカの勝因を聞かれた角居調教師は、素直に「運」だと述べた。「勝負強さというか、運を持っているとしか思いようがない」その発言は、ライバル・ダイワスカーレットに対する最大級の賛辞でもあった。

 あれから9年。今年も天皇賞・秋に現役屈指の好メンバーが顔を揃えた。安藤勝己はムチを置き、武豊は「あの時」以来の6勝目を狙い、角居調教師は管理馬のシャケトラを送り込んでいる。

 生憎の雨予報で2008年のようなレコードが出ることはないと思われるが、あの時のような歴史に残る激戦を期待したい。

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