GJ > 競馬ニュース > ウオッカとダイワの13分  > 3ページ目
NEW

角居勝彦調教師が「死刑判決を待つ心境」と語った伝説の天皇賞・秋。ウオッカとダイワスカーレットに審判が下されるまでの「13分間」

【この記事のキーワード】, ,

 勝ったのは「7番」ダイワスカーレットか、「14番」ウオッカか――。やがて「同着だったのでは」という声も上がり始めた。だが、永遠に来ないかに思われた「審判の刻」は、唐突に訪れた。JRAの職員が、着順を示すホワイトボードの元へ行き、1着と2着に示された7と14を消したのだ。

 ここで「それ」が行われる意味は、1つしかなかった。14が1着に書き直される。ウオッカが勝ったのだ。

 やがて、ターフビジョンの電光掲示板にも結果が表示され、鳴りやまないどよめきが再び大歓声に変わった。両雄の差は、わずか2cm。それも幾重ものスリット写真を見た結果、ウオッカが前に出ていたのはゴール板を通過した瞬間だけだったという。

 後にウオッカの勝因を聞かれた角居調教師は、素直に「運」だと述べた。「勝負強さというか、運を持っているとしか思いようがない」その発言は、ライバル・ダイワスカーレットに対する最大級の賛辞でもあった。

 あれから9年。今年も天皇賞・秋に現役屈指の好メンバーが顔を揃えた。安藤勝己はムチを置き、武豊は「あの時」以来の6勝目を狙い、角居調教師は管理馬のシャケトラを送り込んでいる。

 生憎の雨予報で2008年のようなレコードが出ることはないと思われるが、あの時のような歴史に残る激戦を期待したい。

角居勝彦調教師が「死刑判決を待つ心境」と語った伝説の天皇賞・秋。ウオッカとダイワスカーレットに審判が下されるまでの「13分間」のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

5:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
  2. 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
  3. ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
  4. 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
  5. 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
  6. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  7. C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
  8. 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
  9. エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
  10. 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!