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JRA和田竜二騎手が「最高記録」を棒に振ってでも成し遂げたいこと。「今は自分の事より……」定年間近の師匠に最後の恩返し

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 現役時代は騎手として578勝。一度、社会人として社会を経験してから27歳で”転職”した変わり種だ。それでもバンブーアトラスで日本ダービー(G1)を制すなど活躍したのは、「一生勉強」を掲げ努力し続けた結果に違いない。定年を来年2月に控え、70歳を超えた今でも調教で馬に乗り続けているという。

 そんな師匠に、和田騎手が自分のことを差し置いてでも成し遂げたいと考えているのが岩元調教師の騎手と調教師による500勝達成だ。

 騎手としてだけでなく、調教師としても現在JRA通算495勝と500勝の大台まで、あと5勝に迫っている岩元調教師。来年2月の定年まで、あと約4カ月残されているが、ごく一部の一流どころを除いて、何かの拍子に勝てなくなると途端に勝利から見放されるのが調教師という仕事だ。

 実際に岩元厩舎は今年まだ14勝、昨年は8勝に終わっており、約4カ月で5勝は決して楽観視できる状況ではないということだ。

 岩元調教師にとって和田騎手は、最初で最後の唯一の弟子。だからこそ和田騎手が「息子のように厳しく接してくれた」と話す通り、心血を注いで育て上げてきた。中でも和田騎手が3年目に出会ったテイエムオペラオーを最後まで騎乗するために、岩元調教師が同郷で幼馴染みでもある竹園正繼オーナーに頭を下げ続けたのは有名な話だ。

 だからこそ常々「先生がいなかったら、今の自分はない」と話している和田騎手にとって、岩元調教師の500勝は、キャリアハイ更新中と騎手として重要な時期を迎えている「今」を差し置いてでも達成したい悲願なのだろう。

 かつて和田騎手がフリーに転身した2010年には「勝手にしろ」と”破門”を言い渡した岩元調教師。自分の跡を継いで厩舎を任せられるのは、一子相伝の弟子に他ならないと考えていたからだ。しかし、和田騎手は自らの思いを手紙にしたため、なんとか理解してもらえたという。「今、理想的な環境でジョッキーをやれているのも、本当に先生のおかげ」と話す通り、フリーでありながら未だ岩元厩舎との関係は、どの騎手よりも深い。

 結局、岩元調教師が定年を迎えるまでに和田騎手が引退することはなさそうで、弟子に厩舎を引き継いでもらうという念願は叶いそうにない状況だ。

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