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【2016上半期プレイバック】古馬編「新時代の幕開けとなった古馬王道路線。海外での衝撃や国内激戦の中、最強馬ドゥラメンテが散る」

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mairaraito.jpgマリアライト(競馬つらつらより)

 その一方で、春競馬の締めくくりとなる宝塚記念(G1)には、ドバイで苦杯を舐めたドゥラメンテを筆頭に例年にない豪華メンバーが集った。

 天皇賞・春を勝ち、ファン投票でも1位を獲得したキタサンブラック。そのキタサンブラックを大阪杯で破ったアンビシャス。昨年の覇者ラブリーデイにエリザベス女王杯(G1)を勝ったマリアライト。成長著しいシュヴァルグランやサトノクラウン。また、昨年の天皇賞・秋で2着した『ステファノス』やジャパンCで2着した『ラストインパクト』など、伏兵陣にも侮れない名馬がそろった。

 そういった中、負けられない戦いとなったのが単勝1.9倍の1番人気を背負ったドゥラメンテだった。すでに秋には凱旋門賞挑戦も発表されており、再び世界制覇に乗り出すためにも国内で負けることは許されない立場だった。

 だが、雨の宝塚記念を制したのは、女傑マリアライト。

 年明けから日経賞、目黒記念(G2)と牡馬との対決だけを意識して調整を重ねてきた戦略の勝利。逃げ粘りを図ったキタサンブラックを力強く捕らえると、最後はドゥラメンテの猛追をしのぎ切ってのゴールだった。

 一方で敗れたドゥラメンテはゴール後に、M.デムーロ騎手が下馬するアクシデント。結局、脚部不安からの「競走能力喪失」と判断され引退を余儀なくされた。

 日本のニューリーダーとして期待されたドゥラメンテがターフを去り、まだ新王者が決まらない古馬王道路線。最も近い位置にいるのは天皇賞・春を勝ち、宝塚記念でも厳しいペースを最後まで粘ったキタサンブラックだが、秋には「史上最強世代」と謳われる3歳馬との争いが待っている。

 果たしてゴールドシップ、ドゥラメンテからバトンを受け取り、日本競馬を牽引していくのはどの馬か。新たな「王者」の決定は、秋まで持ち越しとなった。

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