JRAナックビーナス「モレイラ効果」で”サボり癖”解消! スプリンターズS(G1)で狙う「計画通りの暴走」とは
初のG1タイトルへ、「ここ」が最大のチャンスに違いない。中山・芝1200mのスペシャリスト・ナックビーナス(牝5歳、美浦・杉浦宏昭厩舎)が、待望のスプリンターズS(G1)に出走する。
スプリンターズSの舞台として、これまで数々の名勝負が繰り広げられてきた中山の電撃6ハロン。ナックビーナスは6戦2勝、2着4回の連対率100%と、ここまでパーフェクトな相性を示しているだけに最高の舞台だ。
しかしその反面、これまでキャリア27戦で[7.8.5.7]。「G1級」といえる類稀な能力を誇りながら、勝ち切れない競馬も目に付くのがナックビーナスの特徴。実際に近3戦の敗戦は、春の高松宮記念(G1)を含め、いずれも勝ち馬とは0.1秒差以内の接戦。高いパフォーマンスを発揮しても、最後の最後で勝ち切れないのが本馬の弱点だった。
「これまで走り切っていなくて、ずっとモヤモヤしてたんだ」
そう語るのはナックビーナスを管理する杉浦調教師だ。どこか真剣味を欠く気性はレースだけでなく、普段の調教にも表れており「相変わらず自分で手加減する」と、独特の”サボり癖”に手を焼いている。
しかし、そんなの問題点を「一発」で解消してくれたベストパートナーが現れた。前走のキーンランドC(G3)で”悩める女傑”を待望の重賞初制覇に導いたJ.モレイラ騎手だ。
「前走のキーンランドCは『さすがモレイラ』という内容でしたね。これまでのナックビーナスは関係者も『どこか本気で走っていない』と課題を指摘する馬でしたが、前走はそんな評価を一変させる内容。好スタートからすんなりハナに立って、さらに自らスパートをかける積極策でした。
これで敗れれば『暴走』と言われかねない超積極的な競馬で、最後まで待たせてしまうのがモレイラの凄さ。何よりナックビーナスも全力を出し切れたと思います。春の高松宮記念では3着だったものの、勝ったファインニードルには完敗の内容。でも、このモレイラ騎手とのコンビなら……と思わせる魅力がありますね」(競馬記者)
そんなモレイラ騎手の勝利に対する貪欲さは「数字」にも表れている。
PICK UP
Ranking
23:30更新- 【阪神JF】リバティアイランド、アスコリピチェーノ、ソダシを超える逸材!? 2歳女王決定戦で買うべき“大物馬主”推奨の2頭
- 【香港C(G1)展望】絶対王者ロマンチックウォリアーVS逆襲の女王リバティアイランド! ダービー馬タスティエーラ完全復活なるか
- 【阪神JF(G1)展望】L.デットーリ×米国2歳女王メイデイレディが日本襲来! フォーエバーヤング妹など日本の女王候補が迎撃
- 武豊「来年が楽しみ」ヤマニンウルス不在でも大健闘…フォーエバーヤング擁する世代レベルの高さも証明
- ミホノブルボンvsライスシャワー連想させた「100分の1」の攻防!同一馬によるワンツースリーは平地競走史上初
- 【香港マイル(G1)展望】3歳マイル王ジャンタルマンタルが待望の戦線復帰! 悲願達成のソウルラッシュと世界制覇に挑む
- 武豊「非常識な最高速」でチェルヴィニア置き去り…他馬を凌駕する切れにC.ルメール「ドウデュースと同じ走りは出来ない」
- JRA福永祐一ケイティブレイブ「西日で負けた」はサービス精神!?「面白いんじゃないかと……」ネットを炎上させた”言い訳”の真意
- ジャパンCでも天皇賞・秋でも下馬評覆す4歳馬の好走…「最弱世代」の汚名返上着々、出遅れて逃げてもダービー馬に先着の逸材が待望の復帰
- ハーツクライ産駒でも走りはディープインパクト?有馬記念に潜むファンの夢と希望とロマンと甘い罠