【G1回顧・ジャパンダートダービー】「うれしい驚き」3歳ダート王決定戦は4番人気キョウエイギアが4馬身差の圧勝!矢作調教師は悲願の地元大井のG1初制覇
「東京シティ競馬」より「強いレースだった。うれしい驚きでした。びっくりしました」矢作芳人調教師がそうコメントするのも無理はない。
14日、大井競馬場で開催された3歳ダート王決定戦となるジャパンダートダービー(G1)は、4番人気だったキョウエイギアの4馬身差圧勝で幕を閉じた。
2歳秋にデビューして、ここまで10戦3勝。決して王道を歩んできたわけではないキョウエイギアが、この3歳ダートの頂上決戦でここまで強いレースを見せるとは、期待して送り出した指揮官もさすがに想定していなかったようだ。
レースは戦前の予想通り、外枠からスタートした武豊騎手鞍上の2番人気ケイティブレイブがハナを切る展開。前走の兵庫チャンピオンシップ(G2)で、今回1番人気のゴールドドリームを負かした「強い逃げ馬」が主導権を握ったことで、レースはタイトなペースで推移した。
1000m通過の61.8秒は、ノンコノユメが制した昨年の63秒よりも1.2秒も速い。馬場状態が異なるので一概にはいえないが、前に行った馬にとって辛いペースになったことは確かだ。
レース後、武豊騎手が「ペースは悪くないかなと思ったけど、3コーナーで後続が早めに動いてきたので、それに付き合わされたね」と漏らしていたように、レースを引っ張ったケイティブレイブにとっては、早めに後続から突かれる厳しい展開。
レースの流れはタフさを増していき、上がり3ハロンで40秒を切った馬が4頭しかいない「極めてタフな流れ」になると、後続も追走に脚を使わされ、そう簡単に直線で脚を伸ばせるものではない。
結局、レースを制したのは先団を見るような形で追走したキョウエイギア。上がり3ハロンが38.5秒ながらメンバー最速となる底力勝負を制した。4馬身という差は、この馬の能力が抜けているというよりは、タフな流れが呼び込んだ結果だろう。
「勝ててよかったです。どこからでもレースができると思っていたので、自信を持っていました。行く馬もいたので、その後ろからというつもりで乗りました。終始、手応えもよかったです。最後も反応良く伸びてくれました。今後が楽しみです」
勝利した戸崎圭太騎手は、まさに「作戦通り」と言わんばかりの完勝に笑顔がはじけた。矢作調教師も「オーナーやスタッフ、みんなの力が結集しました。感無量です」と師の地元大井での勝利を興奮気味に語る。
PICK UP
Ranking
5:30更新
春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
JRA武豊は何故AJCC(G2)でスペシャルウィークに騎乗しなかったのか。明かされた当時の「事情」と、幻の天皇賞馬“ナリタサンデー”とは
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- JRAマイネル軍団総帥・岡田繁幸さん逝く。武豊「僕の原点、この馬と一緒に全国区になった」絶体絶命だった天才を世に放った偉大な決断と信念【特別寄稿】
- 【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 四位洋文騎手が「トラウマ」嘆く……武豊騎手も不快感を露にした昨年「マイルCS」ディサイファの悲劇
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
















