『RTDリーグ2018』20回戦が「神回」と話題沸騰! 帝王・佐々木寿人が言葉を失う中「奇跡の逆転」トップを決めたのは

※画像は『AbemaTV』から

「最後、3索よりも1索の方が、若干通りやすそうな気はしていました」

 対局直後に行われる勝利インタビューで、猿川は”究極の選択”を突き付けられた土壇場の場面をそう振り返った。「ただ、(リーチして牌を選べない)平賀さんのツモ番があったので、これを逃したら……」と深く息を吐いた後、ただその1度のチャンスのためにドラの1索を残した理由を語る。

 そこに至るまで、この局だけでも何度も苦しい場面はあった。「これはトップ無理かな」と猿川本人も心が折れかけた瞬間があったという。それでも最後まで耐え抜けたのは「気持ちの余裕があったから」だったようだ。

 実際に、前回の収録3日目となった第3節で猿川は3着、4着、4着と大きく崩れた。”借金”は-326.3ポイントまで膨れ上がり、断トツの最下位。その日の最終局では打牌に力もなく、心が折れてしまっているようにも見受けられた。

 しかし、そんな猿川にとって幸運だったのは、収録3日目と今回の4日目の日程が開いていたことだった。「気持ち的なことも含めて、初心に戻れた」と話すこの局の猿川は何度も苦しい場面に遭遇しながらも、以前の粘り強さを取り戻していた。

「(まだまだ)厳しいですけど、希望はあるかなと思っています」

 昨シーズンも、30回戦終了時に-242ポイントを背負う絶望的な状況から巻き返し、最後は初代RTDリーグ王者・多井隆晴(RMU)との役満が飛び出す大激戦を制して、準決勝に駒を進めた猿川。今回のトップにより、20回戦終了時点で-265.9ポイントまで巻き返した。

 その名から度々「モンキーマジック」と称される猿川の麻雀。今シーズンも「奇跡の逆転」を演出できるのか――。ここまでポイント状況が縦長の展開となっていた『WHITE DIVISION』が、いよいよ混戦の熱を帯びてきた。(敬称略)
(文=浅井宗次郎)

※RTDリーグ史上に残る今対局は『AbemaTVビデオ』で振り返ることができる。見逃してしまった方にも是非オススメしたい。

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