多井隆晴が「藤田晋ロス」に悲痛の叫び!? 初代王者が大苦戦を強いられた「ラスなし記録の罠」とは【RTDリーグ2018インタビュー】


――お話にあった藤田晋さんが今シーズンから不在だが、その影響は。

多井:大アリですね。実は、それが今のもどかしさというか、僕自身壁にぶち当たっているところなんです。社長がいないことが、モチベーションの低下になってます。

藤田さんは僕にとって、ただ麻雀が強いだけじゃないんですよ。例えば、麻雀の対局で一時的にご一緒させてもらって、その時はいい勝負ができても、その後彼は超有名人とご飯食べてたりとか、総理大臣と写真撮ってたりするじゃないですか。

ついさっきまで一緒に麻雀を打ってた僕としては「ん?」ってなるわけですよ。やっぱり広い世界から見れば「僕なんか、全然まだまだなんだな」って思わせてくれる。だからせめて麻雀だけは彼にガッカリされないように一打一打、集中して打って行こうって思えるんです。

――麻雀プロじゃないところも大きい。

多井:藤田さんがいないと、気を付けていてもどこかに”慣れ”が生まれちゃう。トッププロって、もう何年もメンツが変わってないんですよ。どこの大会に出ても、どうせ彼らの中の何人かが絶対に残ってるから、もう何十年も一年中同じメンバーで打ってるような感覚なんですね。

鈴木たろう(日本プロ麻雀協会)のことなんて「あれ?ちょっと具合悪い?」って、本人が気付いてない内から僕が気付きますからね。村上淳(最高位戦日本プロ麻雀協会)が微熱だった時もすぐ気が付きましたし、「あれ?寿ちゃん(佐々木寿人、日本プロ麻雀連盟)、2kgくらい太った?」とか(笑)。もう長年一緒にい過ぎて”身内感覚”というか、慣れっこなんですよね。

その点、藤田さんはいつまで経っても、いい意味で慣れない。僕らとは別世界の人間なんで。僕はあの人がいなかったら、ここ何年か全然成長出来てなかったかもしれない。僕自身の成長が、あの人への恩返しと思ってる部分もあるんで。僕にとって、凄く刺激を与えてくれる人ですね。

――藤田さんの強さを語る上で、多井さんは「俯瞰(ふかん)で物事を捉えることができる」と評している。

多井:麻雀プロは対局の時に、自分だけじゃなくて相手や局面も当然見てるんだけど、藤田さんの場合は相手3人だけじゃなくて、その番組の視聴者だったり、番組そのもののことまで考えながら打牌してるんですよね。

――相手だけじゃなく視聴者、番組まで考えながら?

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