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日本ダービー(G1)は「隠れ肉食系」松山弘平アルアインに注目!? 皐月賞馬と2冠を狙う若手のホープが”草食系”をやめた2つの「きっかけ」

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 昨年3月の阪急杯(G3)。春のスプリント王決定戦・高松宮記念(G1)に繋がる重要なステップレースで、後にその年の最優秀短距離馬に輝くミッキーアイルの鞍上が空白だった。主戦の浜中俊騎手が落馬負傷したためだ。

 そこで白羽の矢が立ったのが松山騎手だった。当時2013年のシルクロードS(G3)を勝利して以来、約3年間重賞を勝っていなかっただけに「異例の抜擢」が注目を集めた。

 だが、音無秀孝調教師は松山騎手の腕を高く評価する人物の一人。本人もその期待に応えてミッキーアイルを2014年のスワンS(G2)以来の勝利に導いた。持ち味である「積極的に前へ行く騎乗」が、3歳でNHKマイルCを制して以来くすぶっていたミッキーアイルに上手くハマったのだ。

 実は、松山騎手が自身の最大の特徴となるアグレッシブな騎乗へ本格的に目覚めた”きっかけ”といわれるレースがある。レッツゴードンキが勝った2015年の桜花賞(G1)だ。

 良馬場ながら1000mの通過が62.5秒という超スローペース(ちなみに今年は稍重で58.3秒)となった桜花賞は、ハナを切ったレッツゴードンキがそのまま4馬身差で逃げ切ってしまうという大きな物議を醸したレースだった。

 そんな歴史的スローペースを作ってしまう原因となったのが、2番手を追走していた松山騎手だった。レース後、自身が「こういう競馬になるなら、行ってしまえば良かったかもしれません……」と悔いたように大舞台の雰囲気に飲まれ、持ち前の積極性を発揮できなかった結果、レッツゴードンキに楽な競馬をさせてしまったのだ。

 だが、この失敗が現在の松山騎手の積極性の”原点”となっているのかもしれない。

 その後もミッキーアイルと松山騎手のコンビは高松宮記念、スプリンターズSとG1で立て続けに2着。決して悪い結果ではなかったが、やはり「勝ち切れなかった」ことで、マイルCS(G1)では主戦の浜中騎手に戻される憂き目に遭っている。

 それも斜行で浜中騎手が騎乗停止になる後味の悪い結果とはいえ、自分が達成できなかったG1制覇を目の前で(松山騎手はダノンシャークで参戦)成し遂げられたのは、少なからずショックだったに違いない。

 それだけが要因ではないだろうが、今年の松山騎手の騎乗には「勝ちに行く」という強い意思が感じられ、ますます積極性に拍車が掛かっている印象を受ける。実際にそれは数字にも表れており、昨年が47勝で2着が75回もあったことに対して、今年は現在ですでに32勝、2着も24回と劇的に改善している。

 そこに皐月賞の勝利が結果として結びついたことで、松山騎手にはますます強い”追い風”が吹き始めているようだ。

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