日本ダービー(G1)アドミラブルは「キャリア23年間で1番」オグリキャップ級の最高傑作が「未勝利馬」に遅れてもまったく気にならない理由
アドミラブル(競馬つらつらより)今年の日本ダービー(G1)は、2人の名伯楽の意地が激突する。
3歳牡馬の頂点を決める競馬の祭典・日本ダービー。すべてのホースマンの憧れであり、参戦するだけでも大きな価値がある舞台に、3頭の管理馬を送り出すことはまさしく「名伯楽の証」といえるだろう。それも今年は、そんな凄腕が2人もいるのだ。
1人はクラシック第1弾の皐月賞(G1)で、ワンツーフィニッシュの快挙を成し遂げた池江泰寿調教師。皐月賞を勝ったアルアイン、2着のペルシアンナイトに「大器」と称されるサトノアーサーを加えた超強力な陣容で、3冠を成し遂げたオルフェーヴル以来の2勝目を狙う。
それに対するのが、同じく3頭出しを目論む音無秀孝調教師だ。とはいえ、3頭の内1頭は皐月賞最下位で大穴が予想されるアメリカズカップ。頼みの綱のダンビュライトも皐月賞ではアルアインとペルシアンナイトに後れを取った3着と、劣勢の感は否めない。
ディープインパクトを手掛けた池江泰郎調教師の息子として、開業からエリート街道を驀進してきた池江泰寿調教師は、今や日本で右に出るものがいないほどの実力者だ。2004年の開業からわずか13年、1年1勝以上のハイペースでG1を17勝。重賞勝利は67勝に上る。
対する音無調教師は1995年の開業ながら、重賞勝利は池江調教師に劣る61勝。G1勝利に至っては8勝と、2倍以上の差をつけられている。クラシックも皐月賞と菊花賞を勝っているものの、日本ダービーは未勝利。それどころか7年連続でダービー出走を果たしている池江調教師に比べて、昨年までわずか4頭。今年の3頭出しは異例中の異例だ。
つまり音無調教師も紛れもない名調教師だが、今回ばかりは「相手が悪い」というわけだ。
だが先月29日、そんな音無厩舎の”劣勢”をすべて覆してしまうほどの「巨星」が現れた。トライアルの青葉賞(G2)を「第3の矢」アドミラブルがレコードで圧勝したのである。
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