JRAコントレイルの“偽のラビット”に? 日本ダービー(G1)ノースヒルズが放つ「2本の矢」コルテジアが「万馬券」を演出!?

 31日に東京競馬場で行われる日本ダービー(G1)に精鋭18頭が集結する。皐月賞馬のコントレイルが無敗の2冠を目指すが、同じノースヒルズで生産されたコルテジア(牡3歳、栗東・鈴木孝志厩舎)にも注意する必要がありそうだ。

 皐月賞を振り返ると、先行するとみられたコルテジアはスタート後、行き脚がつかず中団インを追走。コントレイルは、コルテジアを前に見る形で道中12番手という位置取りだった。ペースを作ったのは同じくノースヒルズ生産のキメラヴェリテ。稍重の馬場で1000m通過59秒8という淀みのない流れを演出した。勝ったコントレイルは3コーナー過ぎから外に進路を取ると、直線豪快に末脚を伸ばし、粘るサリオスを振り切った。

 逃げたキメラヴェリテはブービーの17着に敗れたが、結果的には“ラビット”として、コントレイルに有利な流れを演出したという見方もできる。しかし、そのキメラヴェリテは賞金不足でダービーには出走できない。

その結果、今回は明確な逃げ馬がいない状況だが、未勝利戦で逃げ切り勝ちを収めているコルテジアもペースを握る可能性のある1頭だ。

 皐月賞では中団からの競馬を強いられ7着に敗れたコルテジア。直線は荒れたインをジリジリ最後まで伸びており、粘り強さは見せたといえるだろう。

「皐月賞では単勝オッズ100倍超えの13番人気でしたが、7着と健闘しました。本来の先行する競馬ができれば、ダービーでも面白い存在になると思います。

この馬はノースヒルズの生産馬ですが、同じノースヒルズのコントレイルからすれば、皐月賞のキメラヴェリテのように、いいペースの逃げを打ってくれた方が紛れが少なくなる分、ありがたいでしょうね。スローで折り合いを欠く心配はなくなりますし」(競馬誌ライター)

 思い出されるのが、昨年のダービーだ。角居勝彦厩舎からは断然1番人気のサートゥルナーリアが出走していたが、勝ったのは同厩のロジャーバローズ。ライバルたちがサートゥルナーリアに注意を払う中、まんまと逃げ切って見せた。

 今年の東京芝コースは先週までのレースを見る限り、前有利の馬場になる可能性が高い。コルテジアが皐月賞の反省から先行して積極的な競馬をするだろう。

 コルテジアは27日の最終追い切りでも軽快な動きを披露。鞍上はデアリングタクトで牝馬2冠を達成し、勢いに乗る松山弘平騎手。昨年のロジャーバローズを再現するならコルテジアを置いて他にはいないはずだ。

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