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JRA【ジャパンC(G1)予想】ダービー馬シャフリヤールはバッサリ切り! コントレイルとの間に割って入る「人気の盲点」を発見!

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 今回は秋の天皇賞と並ぶ古馬G1の大一番、ジャパンC(G1)を予想していきたい。

 先週のマイルCS(G1)は掲示板に載った馬のうち、2着シュネルマイスターだけを切ってしまったという痛恨の結果……。本馬は相当に実力のある馬のようだ。その実力は再評価したいが、NHKマイルC馬は近年古馬になって頭打ちになる馬も少なくない。来年どうなるかも注目だ。

 では予想に戻ろう。

例によって、過去10年馬券に絡んだ30頭の前走データが以下になる。
天皇賞・秋 17頭
秋華賞 4頭
京都大賞典 3頭
凱旋門賞 2頭
菊花賞、エリザベス女王杯、アルゼンチン共和国杯、神戸新聞杯 各1頭
となっている。

 天皇賞・秋、JC、有馬記念(G1)と続くいわゆる「古馬王道ローテーション」に乗っている馬が圧倒的に多い。意外なのは秋華賞からの3歳牝馬の活躍か。近3年は必ず馬券に絡んでいる。もっとも、そこにはアーモンドアイとデアリングタクトという2頭の3冠牝馬が含まれている。ついでに言えば、過去10年であと2回のうち、1回はやはり3冠牝馬のジェンティルドンナである。

続いて人気別のデータが以下だ。
1番人気 4-1-2-3
2番人気 1-2-3-4
3番人気 2-1-1-6
4~6番人気 3-4-2-21
7~9番人気 0-2-0-28
10番人気以下 0-0-2-72
となっている。1番人気はそれなりに期待できる数字だが、2番人気が今ひとつ。3番人気以下6番人気くらいまでが狙い目としてひとつの目安になりそうだ。日本最高賞金を誇る格式の高いG1だけに極端な人気薄は期待できないようだ。

 ちなみにこのレースの独自性でもあるが、外国馬の扱いがある。2019年は出走ゼロという異例の事態となったが、それ以外の年は出走している。もっとも過去10年で馬券に絡んだ馬は1頭もいない。一昔前と違い、格の高いG1を勝っているような一線級の馬が参戦していないのが要因だろう。

 今年に関して言うならブルームはサンクルー大賞(仏G1)を勝っており、これは近年最後に外国馬として勝利したアルカセットとの共通点となる。ジャパンも近走はもうひとつだが、インターナショナルS(英G1)を勝っている。グランドグローリーはこの2頭から1枚落ちるがG1勝ち馬ではある。

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コントレイル

 これらを踏まえて「◎」は2番コントレイルとする。

 前走は王道の天皇賞・秋で、グランアレグリアこそ交わしたが差し届かずの2着。ジャパンCは天皇賞馬の好走例が多いレースではあるが、一方で凡走した馬がここで激走するレースでもある。

 陣営はメイチの仕上げをアピールしつつ、テンションが上がってしまうことを懸念しており、それがレースでどう転ぶか……という必勝・確勝にはほど遠いコメントを出している。

 正直に言うと、データがどうとか陣営のコメントがどうとかはもう度外視している。レースレベルがどうだったかはともかく、まぎれもなく3冠馬だ。そして、3冠達成で引退してしまったセントライト以外のすべての3冠馬が古馬G1を勝っている事実がある。

 古馬になって思うように走れず、大敗を繰り返したミスターシービーですら、3冠の後に天皇賞・秋を勝っているのだ。本当なら負けても負けても泥臭く走ってほしいのだが、ここで引退と決まっている以上、3冠馬という栄誉を負けて汚すのは許されまい。史上最弱の3冠馬と後年言われないためにも、有終の美を飾ってほしいし、勝たねばならない。

 そんな感情論込みの「◎」である。冷静に捉えるなら「△」評価でもおかしくはないのだ。

 続いて「○」だが、3番ブルームを指名する。

 前走は米ブリーダーズCターフ(G1)で僅差の2着。このブリーダーズCをどう見るかで評価が変わってくるだろうが、距離こそ違えどコースはラヴズオンリユーが勝ったブリーダーズCメア&フィリーターフ(G1)と同じ。であれば、日本の馬場と近い条件だったことが考えられる。

 ロンシャンでも好走しているなど、ヨーロッパの馬場適性はもちろんあるだろうが、前々走の凱旋門賞で大敗しているように、あまり重い馬場には向いていない可能性がある。陣営も当初から予定されていた出走とコメントしているように、ブリーダーズCからの転戦は織り込み済みの調整をしているはずだ。

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オーソリティ

「▲」には7番オーソリティを推したい。

 前走は半年の休み明けとなったアルゼンチン共和国杯(G2)。トップハンデながら1番人気に推され、先行抜け出しの横綱相撲で完勝している。

 過去10年でこのローテーションを使って馬券に絡んだのは、わずか1頭。16年3着のシュヴァルグランだが、オーソリティと同じく、この時点ではG1勝ちのない重賞勝ち馬に過ぎなかったが、アルゼンチン共和国杯を勝って臨んだ本番は3着に食い込んだ。

 シュヴァルグランとオーソリティの違いに、G1での好走歴の有無がある。シュヴァルグランは天皇賞・春(G1)で3着の実績を持っての臨戦だったが、オーソリティは天皇賞・春、有馬記念とG1を2走して、いずれも2ケタ着順の大敗。陣営もその点は意識しているが、一方で「左回りの東京なら割って入る隙も」と色気を見せている。

 実際、3勝している重賞はいずれも東京コースでのもの。距離は違うがダイヤモンドS(G3)でも2着するなど、東京の長距離戦では実績十分。実力が反映されやすい東京2400mではあるが、一発に期待できる1頭だ。

「△」については5番キセキ、14番ユーバーレーベン、18番ジャパンの3頭だ。

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キセキ

 キセキは前走・京都大賞典(G2)で3着。叩き2走目ということで上積みが見込めるのと、2走駆けするタイプなのが魅力。

 すでに7歳と急上昇は見込めないだろうが、6歳馬と8歳馬が過去10年で馬券になったケースがゼロなのに対して、7歳馬は2回だけ3着に入った実績が残っている。近走の安定した成績を加味して、勝ち負けはないまでも3着ならあり得るということで指名した。

 ユーバーレーベンは前走・秋華賞(G1)をオークス(G1)からの直行で挑んだものの、見せ場なく13着と大敗。とは言え、秋華賞組は好成績を残しており、まがりなりにもオークス馬である。やはり勝ち負けまであるとは思わないが、3着までなら十分にあり得ると考える。

 ジャパンはブルームと同じく前走はブリーダーズCターフで、0.6秒差の4着。近3走はいずれもアメリカでの出走となっているが、いずれも2400m戦。アイルランドでG3を勝ったあとにアメリカへ渡っての初戦でタイム差なしの2着に入るなど、こちらも軽い馬場への適性はあると見る。鞍上がコースを知り尽くしたレジェンド武豊騎手というのも推せる要素だ。

 2強と言われる今回のもう1頭、シャフリヤールについては迷うところではあるものの、来たらごめんなさい、のつもりでここは切りとしたい。

 ローテーション自体は前例のあるものだが、その前例を残したのが17年のダービー馬レイデオロ。シャフリヤールと同じローテーションで臨み、2着とダービー馬の意地は見せた。レイデオロとシャフリヤールの違いと言えば、前走神戸新聞杯(G2)での成績だ。

 レイデオロは勝ってジャパンCに臨み好走を果たしたが、シャフリヤールは4着。道悪という不利に加えて休み明け初戦。好条件での一戦ではなかったが、直線途中で脚が止まっての敗戦はやはり素直に評価しにくい。先週のシュネルマイスターのように、データ的には切るだけの要素があっての切り判断だ。

 ただ、鉄砲よりむしろ2走目に良績がある馬であり、そう言った意味ではここは狙い目とも言え、天皇賞・秋を快勝したエフフォーリアをこのコースで破った実績もある。勝ち負けしてもおかしいとは思わないが、負けるときはすんなり馬券圏外と見ている。

 それほどの人気にはならなそうだが、アリストテレスも切り。こちらは前走・京都大賞典で2着と実力の一端を垣間見せたが、東京コースは1回しか走っておらず、しかも適距離ではなかったとも見えるが6着と掲示板も外している。

 阪神コースなら京都大賞典の勢いに乗って、とも評価できるが、東京コースとの相性を考えるとパフォーマンスを十全に発揮できる気がしない。

 ということで、今回は2番、3番、5番、7番、14番、18番の6頭をピックアップ。馬券は2番コントレイルを軸に1頭流しの3連複10点とする。

 コントレイルを軸に据えて大丈夫か、という一抹の不安もなくはないが、3冠馬最後の意地をここで見せて有終の美を飾ってくれることを信じて、心中したいと思う。

(文=トーラス神田)

<著者プロフィール>
オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。

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