GJ > 競馬ニュース > 受け継がれた「番長」のDNA。スピードの申し子がノーステッキで圧巻デビュー!
NEW

JRA受け継がれた「番長」のDNA。スピードの申し子がノーステッキで圧巻デビュー!

【この記事のキーワード】, ,
受け継がれた「番長」のDNA。スピードの申し子がノーステッキで圧巻デビュー!の画像1
菅原明良騎手

 8日、東京競馬場で行われた4Rの新馬戦(ダート1300m)は、6番人気のイニッツィオ(牡2歳、美浦・稲垣幸雄厩舎)が優勝。圧巻のスピードでハナに立って主導権を奪うと、そのまま楽々押し切った。

 スタートこそ中の上といったところだったが、菅原明良騎手が「二の脚が速くて、無理せずハナに行けました」と振り返っている通り、抜群のダッシュで難なくハナへ。並びかけてくる馬はおらず、ペースの主導権を握ると菅原明騎手が上手くスローペースに落とし込んでいる。

 最後の直線は、まさに独壇場だった。先頭のまま残り400mを迎えると、後続をスッと突き放して勝負あり。結局、菅原明騎手がムチを入れることがなかったものの最後は2着ニジュウダンサーに2馬身半差をつける完勝だった。

「追い切りも坂路で軽快な動きを見せていましたが、スピードが違いましたね。菅原明騎手も『楽なペースで行けたとはいえ、強かった』と舌を巻いていましたし、最後の直線でも“このまま勝っちゃっていいの?”というくらい何度も後ろを振り返っていました(笑)。

今日は楽な競馬だったので、揉まれてどうかといった今後の課題はありますが、ダートのマイル以下であれば相当やれるんじゃないでしょうか。楽しみな馬が出てきたと思います」(競馬記者)

受け継がれた「番長」のDNA

 また、イニッツィオは新種牡馬ネロの産駒であり、これが父のJRA初勝利となった。現役時代はG1制覇にこそ手が届かなかったものの、スピード溢れる快速馬として芝の京阪杯(G3)を連覇。交流重賞でも2度の2着があり、芝・ダート問わずに活躍した。

「ネロは現役時代の活躍もそうですが、何と言っても追い切りでよく動く馬として有名でした。特に坂路は平気で50秒(4ハロン)を切ってくるほどの快速ぶりで、一番時計は当たり前。その名(第5代ローマ皇帝ネロ)と相まって『坂路王』『坂路番長』なんて呼ばれて、ファンにも親しまれていました。

ただ、追い切りで猛時計を出しても、それが必ずレースの結果につながるというわけでもなく……。『(坂路4ハロン)48秒!? ……なんだネロか』なんてことはよくありました(笑)。その辺りがご愛敬というか、ファンの多い馬でしたね」(同)

 レース後、菅原明騎手がイニッツィオについて「まだ芯がなく緩い」と言えば、管理する稲垣調教師も「まだ体が緩い」と未完成を強調。父もデビュー戦こそ勝利したものの、初めて重賞を勝ったのは5歳秋の京阪杯だった。

 気になる次走については「状態を見てから検討したい」と話すに留めた稲垣調教師。今回はダートでデビューしたが、卓越したスピードの持ち主だけに、後々は父のように芝・ダート問わない活躍を見せてくれるかもしれない。

大村克之

大村克之

稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

JRA受け継がれた「番長」のDNA。スピードの申し子がノーステッキで圧巻デビュー!のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

11:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
  2. 【天皇賞・春(G1)】武豊×ドウデュースの復活勝利も霞むC.ルメールの神騎乗! 「死枠」克服を完璧に読み切った古馬王道路線の鬼が降臨
  3. JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
  4. 【天皇賞・春】春G1「勝利の方程式」がまたまた出現!14番テーオーロイヤルに“やり過ぎ感”…思い出したい「待て、あわてるな、これは孔明の罠だ」の声
  5. 【天皇賞・春】横山典弘「前ポツン」にファンは狂喜乱舞? 20年前の逃亡劇再現あるか……マテンロウレオ陣営も不気味なコメント
  6. 【青葉賞】実力派中堅が「88連敗中」の不思議…越えておきたいG2の壁、「スランプ突入」木村哲也厩舎の救世主となれるか
  7. C.ルメール「ダービーは絶対大丈夫」復帰いよいよ秒読み! ドウデュース武豊と同じく騎乗数セーブ予想も…春G1で復活インタビューとなるか
  8. UAE競馬史上「最強」のジョッキーが短期免許で日本初参戦! ステレンボッシュ、シックスペンスの名門も「いい馬を用意している」
  9. 【青葉賞(G2)予想】データも後押しシュガークンの可能性にかけて勝負!キタサンブラック弟を頭に流す
  10. “ルメール依存症”が日本ダービーにも影響?春のG1シーズンで思わぬ誤算…「28連敗」の敏腕トレーナーに試練のトライアル