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「間違いなく重賞級」C.ルメール、横山武史も太鼓判…遅れて来た大物にジャックドール2世の呼び声

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 12月最初のG1であるチャンピオンズCの終了したタイミングではあるが、関係者の間で密かに注目を集めていた大物について触れておきたい。

 少し遡ってヴェラアズールが優勝したジャパンC(G1)の開催された11月27日、この日の準メイン・ウェルカムS(3勝・芝2000m)を制した馬が、遅れて来た大器と噂されていた。

 噂の相手は、未勝利から瞬く間に4連勝でこのレースを勝利したバトルボーン(牡3、美浦・林徹厩舎)である。

 2着レインフロムヘヴンとは、わずかアタマ差ということもあり、決して派手な勝ち方ではなかったものの、同馬に騎乗していたR.ムーア騎手が「勝った馬が強かった」と振り返ったのは、着差以上に相手の強さを感じていたからに他ならないだろう。

「結構速いペースでしたが、この馬はタフですし止まりません。強かったですね」

 3戦続けて手綱を取ったC.ルメール騎手の残したレース後のコメントにも、自信のほどが窺える。薄氷の勝利のように見えて、手応えにまだ余裕があったということか。

 底知れない能力の高さは、1分57秒8(良)の勝ち時計でも証明されている。何しろ秋の東京開催で最速は、天皇賞・秋(G1)のイクイノックスがマークした1分57秒5(良)だが、バトルボーンのそれは2番目に速いタイム。天皇賞はパンサラッサの大逃げでハイペースとなっていただけに、2番手からの横綱相撲で押し切ったバトルボーンの勝利は、十分に評価できるものといえる。

 新馬戦こそ2着に敗れはしたが、勝ち馬はジャパンCで5着のダノンベルーガ。春のクラシックでトップクラスの評価を受けていた素質馬相手なら、当時はやむを得なかったという見方も可能だ。

遅れて来た大物にジャックドール2世の呼び声

 これまでコンビを組んだルメール騎手、横山武史騎手が揃って「重賞は間違いなく勝てる」と惚れ込んだ逸材でもある。裏街道を歩んでいるものの、このまま順調にいけば、来年の天皇賞・秋やジャパンCに出走しているかもしれない。

「本馬を管理する林調教師も東大出身の異端児として注目されています。開業以来、着実にステップアップ。今年はソングラインで海外重賞を勝利、その後の安田記念でG1初制覇を達成するなど、関東の若手調教師の有望株です。

生産界の最大手であるノーザンファームからの信頼も増していて、管理馬の質もどんどん上がっていますから、来年あたりには年間30勝も視野に入ると思います。開業当初こそ厩舎スタッフが何人も辞めましたが、スタッフの入れ替えを経た後に成績が上がっていることを思えば、やり方は間違っていなかったということでしょう」(競馬記者)

 記者の話によれば、マスコミ関係者に対して物腰の柔らかい林調教師だが、スタッフには少々スパルタ気味の方針という話もあった。それでもこうして結果も出て、好調なのだから厩舎のモチベーションは高そうだ。

 昨年のウェルカムSを制したジャックドールと同じく、芝の中距離路線を徹底的に使われて頭角を現したバトルボーン、そしてそれを支える新進気鋭の調教師の名前を覚えておいて損はない。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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