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JRA「これも競馬」川田将雅もお手上げの決定的アクシデントで明暗…東海S(G2)ハギノアレグリアスを襲った災難、名手でさえ「クレーム」をつけられなかった相手とは

JRA「これも競馬」川田将雅もお手上げの決定的アクシデントで明暗…東海S(G2)ハギノアレグリアスを襲った災難、名手でさえ「クレーム」をつけられなかった相手とはの画像1

 22日、中京競馬場で行われた古馬のダート中距離重賞・東海S(G2)は、2番人気のプロミストウォリア(牡6、栗東・野中賢二厩舎)が優勝。初重賞の壁を難なく乗り越え、4連勝でG2制覇を成し遂げた。

 体質的な弱さで休養期間も長く、年齢こそ6歳ながらキャリアはまだ7戦とフレッシュで伸びしろにも期待できそうなニューヒーローの誕生だ。コンビを組んだB.ムルザバエフ騎手も「(G1に)チャンスがあると思います」と手応えを掴んだ様子。同馬を管理する野中調教師としても、2019年のインティ以来となるフェブラリーS(G1)の優勝も視野に入る逸材といえるだろう。

 ただ、レースとしてはハギノアレグリアス(牡6、栗東・四位洋文厩舎)に不運なアクシデントも発生した。スタート直後に躓いて騎手が落馬し、カラ馬となっていたヴァンヤールが、ゴール前の攻防に少なからぬ影響を及ぼしたからである。

 道中は、先手を取ったプロミストウォリアがマイペースで逃げる展開。57キロの重荷から解き放たれたヴァンヤールが外目の好位につけた状況で最後の直線を迎えた。ここまでは“お行儀よく”走っていたものの、外に出されたハギノアレグリアスが追撃態勢に入ったタイミングで闘志に点火。併せるような格好で一緒に上がって行った。

 しかし、粘り込みを図るプロミストウォリア目掛けて、ハギノアレグリアスが懸命に追い上げているところで内側へ斜行。その結果、ハギノアレグリアスの進路が狭くなり、川田将雅騎手が追えなくなる不利を受けてしまった。

 勝ち馬の脚色に余裕があったことを考えれば、着順が入れ替わるほどだったとは言い切れないが、不利を受けずに走れていたなら、もう少し際どくなっていたのではないか。

「これも競馬」川田将雅騎手もお手上げ…

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川田将雅騎手

 これにはハギノアレグリアスに騎乗していた川田騎手も「これも競馬です。また改めて頑張ってもらいます」と割り切ったコメント。加害馬に騎手が騎乗していたなら、審議の対象となってもおかしくない事象でも、相手がカラ馬だったのではどうしようもない。

「馬体が合わさった状況で脚色が見劣った場合、前に入られるなどで進路を遮られる可能性が生じますが、ハギノアレグリアスにも十分な手応えが残っていましたから、不可抗力としかいいようがなさそうです。

何しろ相手は騎手が落馬して裸同然のカラ馬。ハギノアレグリアスが、加速で後れを取ったのも仕方がなかったでしょう。ハギノが被害を受けたお陰で勝ち馬は不利なく走れたともいえます」(競馬記者)

 前走のみやこS(G3)は、騎乗した福永祐一騎手が「3コーナーでの進路取りを間違えてしまいました。勝てる競馬だっただけに馬に申し訳ない」と自身のミスを悔やんだ。陣営も今度こそはと意気込んでいたはずだったが、またしても重賞制覇はお預けとなってしまった。

 後味の悪さは残ったが、既に重賞級の力があることは証明できている。次走では文句なしの勝利で鬱憤を晴らしたいところだ。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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