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3億円馬ダノンザタイガー「若葉S」で謎の関西遠征。「最大目標はダービー」賞金加算目論むも一抹の不安

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川田将雅騎手 撮影:Ruriko.I

 18日、共同通信杯(G3)で3着だったダノンザタイガー(牡3、美浦・国枝栄厩舎)が、次走に来月の若葉S(L)を予定している事が分かった。

 先週の共同通信杯では、1番人気に推されるも一歩及ばなかったダノンザタイガー。主戦の川田将雅騎手が「都度道がなくなってしまう感じで……」と悔やんだ通り、最後の直線で進路が狭くなる不完全燃焼な内容でもあった。

 2020年のセレクトセールにおいて2億9700万円(税込み)で取引された大物だけに、管理する国枝師が「最大目標はダービー」と話すのも当然か。「どこかで一戦してからになるが、どこを使うのかは思案中」とコメントしていたが、陣営は皐月賞トライアルでもある若葉Sを選択した。今度こそ日本ダービー(G1)に向け、十分な賞金を加算したいところだろう。

「若葉S」で謎の関西遠征

 ただ、この若葉S参戦に違和感を覚えたのは筆者だけではないはずだ。

 関東馬のダノンザタイガーにとって、わざわざ春クラシックの舞台にはならない関西のレースを使う必要はあまりない。ダービー前に関東圏で行われるレースには、弥生賞ディープインパクト記念(G2)、スプリングS(G2)、皐月賞(G1)、青葉賞(G2)、プリンシパルS(L)など選択肢は豊富なだけに、なぜ関西圏の若葉Sを使うかには少々疑問が残る。

「ダノンザタイガー陣営が若葉Sを選んだのは、日本ダービーまでの間隔を考慮してなのかもしれません。

昨年の東京スポーツ杯2歳S(G2)で2着に入った後、翌月の朝日杯フューチュリティS(G1)やホープフルS(G1)には向かわず、およそ3か月後の共同通信杯に参戦しました。賞金を加算できなかったのは誤算だったと思いますが、間隔を空けた方が高いパフォーマンスを発揮できると考えているのではないでしょうか。

今回、若葉Sまでは1カ月ほどしかありませんが、仮に勝つ事ができれば賞金を気にせずダービーまでの間隔を丸2か月取ることが出来ますしね。ここを勝って、じっくり間隔を取って本番に挑みたいということでしょう」(競馬誌ライター)

 また、別のライターは他の要因もあるという。

「主戦の川田騎手を確保するために、若葉Sを選択した可能性も考えられます。川田騎手は弥生賞ではグランヴィノス、皐月賞でもダノンタッチダウンに騎乗することがほぼほぼ決まっていますし、主戦騎手が乗れる上で空いてるレースが若葉Sくらいしかなかったのかもしれません」(別の競馬誌ライター)

 ちなみに、関東馬による若葉Sの参戦は2016年以来7年ぶり。だが、阪神・芝2000mで開催されるようになった2000年以降、関東馬の成績は「1-0-1-25/27」と厳しい結果になっている。唯一勝利したのは、後に青葉賞を勝って日本ダービーでも2番人気に推されたペルーサのみだ。

 さらに、共同通信杯から若葉Sに臨むケースも成績が振るっていない。上記と同じ2000年以降では、11頭が参戦するも未勝利。共同通信杯覇者のメイケイペガスター(8着)、好走したユニバーサルバンク(4着)らが、1番人気に推されながら敗れている。

 大目標を見据えるダノンザタイガー陣営だが、重賞ではない若葉Sでは2着だと収得賞金が加算されない。今度こそ取りこぼせないダノンザタイガーだが、試練の壁が立ちはだかるかもしれない。

GJ 編集部

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