
現役最強イクイノックスと「酷似」、4連勝中バトルボーンに匹敵する最注目の「上がり馬」とは
本格的な夏競馬がスタートした中央競馬。この時期といえば2歳戦はもちろんだが、秋の大舞台へ向けて「上がり馬」を探すのも楽しみの1つだ。
福島競馬場で9日に開催される七夕賞(G3)には、4連勝中のバトルボーンが出走する。デビュー戦こそ後に共同通信杯(G3)を制するダノンベルーガに敗れたが、その後は土付かず。ここも突破するようであれば、秋のG1戦線で楽しみな1頭となるに違いない。
ただ七夕賞の結果次第では、バトルボーンを凌ぐ上がり馬となり得そうな馬も存在する。目下3連勝と勢いに乗るテーオーソラネル(牡4歳、栗東・須貝尚介厩舎)だ。
昨年まで10戦1勝と決して目立つ存在ではなかった同馬だが、今年初戦の自己条件でルーキー河原田菜々騎手の初勝利を3馬身差の大楽勝で演出。そこから一気の3戦3勝でオープン入りを果たした。
ここにきて「覚醒」を遂げたことについて、今年からテーオーソラネルを担当している厩舎スタッフは『日刊スポーツ』の取材に「以前はレース後にガタッとくるところがあったそうですが、今はむしろ使うごとに良くなっている感じです」と、体質が強化されたことを理由の1つに挙げている。
「今年に入ってからの2戦はともに逃げ切り勝ちだったテーオーソラネルですが、前走の岸和田S(3勝クラス)は中団から競馬を進めて差し切り勝ち。先のことを考えるとレース運びに幅が出たことはこの馬にとって大きな収穫だったでしょうね」(競馬誌ライター)
そんなテーオーソラネルがここからさらに大出世を果たしてくれるのではないかと期待を抱かせる要素の1つが、その血統背景である。
同馬は父シルバーステート×母父キングヘイロー×母母父トニービンという配合パターンであり、母アドマイヤチャームはキタサンブラックの近親だ。
そのため、キタサンブラック×キングヘイロー×トニービンという組み合わせであるイクイノックスと血統構成が酷似しているのである。
「シルバーステートの父ディープインパクトとキタサンブラックの父ブラックタイドは全兄弟になりますね。そのため、血統表を見るとテーオーソラネルとイクイノックスはほぼ4分の3が同血ということが分かります。
昨秋から国内外でG1・4連勝中の現役最強馬と血統が似通っているということも、テーオーソラネルの目下の充実ぶりと無関係ではないかもしれませんね」(同)
SNSやネットの掲示板などには、一部ファンから「テーオーソラネルの血統ほぼイクイノックスやん」「ここに来て急に強くなった理由はこれか」などといったコメントが寄せられている。また、本馬が2走前に逃げ切った明石特別(2勝クラス)のレースぶりを「ドバイシーマクラシック(G1)のイクイノックスのような競馬」と例えているファンもいた。
さすがに現時点で昨年の年度代表馬と比較するのは可哀想だが、テーオーソラネルの今年に入っての快進撃は、その血がいよいよ目覚めたという証拠なのかもしれない。果たして重賞初挑戦となる今回もただの通過点となるのだろうか。
秋の大舞台で“本家”イクイノックスとの対決が見られることに期待したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 「関東の問題児」がバチバチの叩き合いで痛恨の騎乗停止…被害馬の騎手からもクレーム? 降着の裁決に「迷惑をかけてしまい申し訳ない気持ち」
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「一寸先は闇」のような勢力図の激変…注目集めた若手同期の明と暗、あの「お騒がせ騎手」が佐々木大輔に続くブレイク?
- セイウンハーデスにも襲い掛かった「不治の病」…“奇跡の復活”カネヒキリ以来の伝説に挑む
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
関連記事
【七夕賞】ツインターボの再来?西山オーナー期待のセイウンハーデスに勝機。4連勝中バトルボーン鞍上はルメールから“福島マスター”津村で福島重賞コンプリートか…
武豊や川田将雅も「手が届いていない」偉業にリーチ! 裏街道を歩んだ「天才肌」が挑む、前人未到の大記録
宝塚記念「池添マジック」を見抜いた調教師の金言。「七夕賞はこの馬!」福島の鬼が語るスルーセブンシーズに続く大激走馬とは?
七夕賞「ターボエンジン全開!」でもツインターボじゃない方のターボ!? 平地騎手から総スカン…初勝利まで19戦が一世一代の大駆け
【七夕賞(G3)展望】4連勝中の大物バトルボーン登場! 「未完の大器」と言われた父シルバーステートが果たせなかった重賞舞台へ