
川田騎手×中内田厩舎が堂々の初陣!「黄金コンビ」は大苦戦中の新種牡馬を救えるか?
「こんなはずでは……」という関係者の声が聞こえてきそうだ。
毎年、2歳戦が開幕するこの時期になると大きな注目を集める新種牡馬。競馬界に新たな風を吹かせるのは、果たしてどの馬か――。中でも、現役時代の走りを知る国産の種牡馬には、懐かしさとともに競馬ファンから熱い視線を送られる。
今年の新種牡馬1番人気はレイデオロだった。
現役時代に日本ダービー(G1)と天皇賞・秋(G1)を制覇。タイトルホルダーやリバティアイランドなどで大ブレイクしたドゥラメンテが早世したこともあって、キングカメハメハ系の王道路線種牡馬として生産界の期待が集まったことは想像に難くないだろう。
種付数196頭は、新種牡馬No.1。それだけでなく宝塚記念(G1)を勝ったマリアライト、ジャパンC(G1)を勝ったショウナンパンドラ、ヴィクトリアマイル(G1)を連覇したヴィルシーナ、エリザベス女王杯(G1)の勝ち馬ラキシス、マイル王ステルヴィオの母ラルケット、桜花賞馬ハープスターの母ヒストリックスターなど、質・量ともに新種牡馬の大本命と言えるだけのラインナップだった。
しかし、蓋を開けてみれば、ここまで9頭がデビューして全敗、それも9頭中8頭が人気以下に凡走している。9日の新馬戦でラケダイモーンが2着になったものの二桁着順が目立つなど、思わぬ苦戦を強いられている現状だ。
「レイデオロにとっては、厳しい船出になってしまいました。期待が大きかった分、その反動も大きいようで、如実に表れたのが今月のセレクトセール。19頭が上場して、1億円超えはティファニーズオナーの2022(1億2000万円)という寂しい結果に終わっています。この馬にしても、もっと(値段が)上がってもおかしくなかったそうですが、バイヤーたちも慎重になってしまったのでしょうか……。
前評判の高い馬のデビューはこれからになりますが、新種牡馬にとって初年度は今後の種牡馬生活を占う非常に大事な時期。早めに結果を出して、存在感を示しておきたいところです」(競馬記者)
そんな中、ここにきて“切り札”の1頭が登場する。23日にデビューを迎えるマテンロウゴールド(牡2歳、栗東・中内田充正厩舎)だ。
中京・芝2000mの新馬戦に出走するマテンロウゴールドは、叔母にオークス馬のミッキークイーンがいる良血。中間の追い切りでは古馬のオープン馬を相手に先着を果たしており、何よりもリバティアイランドなど数々の成功例を誇る川田将雅騎手×中内田厩舎の黄金コンビが頼もしい。
「一昨年のセレクトセールにて『マテンロウ』の冠名でお馴染みの寺田千代乃オーナーに1億4500万円で落札されました。血統的に注目したのが、ディープインパクトの母として有名なウインドインハーヘアの4×3のクロスがあること。牝馬のインブリードは珍しいですが、マテンロウゴールドが活躍すれば今後も増えるかもしれません。
追い切りはまずまずの動きでしたし、中内田厩舎にとってはこの世代の初陣。(追い切りでは)2週続けて川田騎手が乗っていますし、初戦から期待して良いと思います」(別の記者)
12月の王者決定戦に向け、まだまだ開幕したばかりの新種牡馬たちの戦い。早くも窮地に追い込まれつつあるレイデオロだが、ここから反撃の狼煙を上げたいところだ。
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