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福永祐一に乗り替わりで「凱旋門賞」も視野…ハープスターを退けた「ダービー候補」の息子が武豊と初陣

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 今から9年前の2014年、果敢にも牡馬相手の日本ダービー(G1)に挑戦した1頭の牝馬がいた。レッドリヴェールだ。

 ステイゴールド産駒の同馬は、デビューから3連勝で阪神ジュベナイルF(G1)を優勝。同レースでは戸崎圭太騎手と初コンビを組むと、断然人気だったハープスターをハナ差で退けるなど、420キロ前後の小柄な馬体ながら見事な勝負根性を披露。この勝利が決め手となり、2013年にはJRA最優秀2歳牝馬に輝いた。

 翌年は引き続き戸崎騎手とのタッグで、牝馬クラシック1冠目の桜花賞(G1)にぶっつけで参戦。ここは惜しくもハープスターのクビ差2着に敗れたが、休み明けだったことを考えると改めてその能力の高さを見せつけるレース内容だったといえるだろう。

 するとその後、陣営からサプライズが発表された。

 次走は牝馬クラシック第二弾のオークス(G1)ではなく、2007年のウオッカ以来となる牝馬での日本ダービー参戦を表明。それに合わせて鞍上に新パートナーの福永祐一騎手(現調教師)を迎え入れるということも決まり、ダービーの結果次第では同騎手とのコンビ継続で凱旋門賞(仏G1)への挑戦も決まったのである。

「当時の福永騎手はまだダービーを勝ったことはなかったものの、オークス3勝、桜花賞2勝、阪神JFでも3勝を挙げているなど牝馬とは抜群の好相性を誇っていたことから『牝馬の福永』と言われていました。

また凱旋門賞参戦も視野に入れたレッドリヴェールですが、福永騎手はエイシンプレストンやジャスタウェイなどで海外G1を5勝している国際派でもありました。これらの実績が総合的に評価されたことで、同馬と新コンビを結成するに至ったようです」(競馬誌ライター)

 しかし、日本ダービーでは4番人気に推されたものの、馬体が過去最小となる410キロまで減ったことも影響して12着に大敗。この敗戦により凱旋門賞挑戦も白紙となった。またレッドリヴェールも3歳以降は一度も勝利を挙げられず、2016年8月の札幌記念(G2)16着を最後に繁殖入りしている。

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武豊騎手 撮影:Ruriko.I

 そんな元ダービー候補でもあったレッドリヴェールの産駒レーヴジーニアル(牡2歳、栗東・松永幹夫厩舎)が16日、武豊騎手を背に函館5Rの2歳新馬戦(芝1800m)でデビューを迎える。

「レーヴジーニアルはモーリスとの間に生まれたレッドリヴェールの4番仔ですね。昨年のセレクトセールにおいて8140万円(税込)という高値で取引された期待の1頭であり、今年4月から栗東トレセンで入念に乗り込まれるなど至って順調のようです。また、5月の時点ですでに初戦の鞍上は武豊騎手と発表されていたことも、本馬に対する陣営の期待の表れといえるのではないでしょうか。

そのレジェンドも本馬の1週前追い切りに騎乗した際、『動きはいいよ。追えば伸びそうな感じでした。すごく乗りやすくて雰囲気がある。初戦から行けそうな感じがするので楽しみ』と絶賛していましたので、いきなり好勝負を期待して良いと思います」(同)

 厩舎スタッフも「クラシック戦線に乗ってほしい」と期待を口にしているレーヴジーニアル。母が敗れた来春の大舞台へ向けて、まずはどのような走りを見せてくれるだろうか。

GJ 編集部

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