【有馬記念】ワンツーなら「14年ぶり」首位奪還も!? 社台RHが描くノーザンF系クラブ「大逆転」のシナリオ
今年の中央競馬もホープフルS(G1)が行われる28日を含む残り5日間の開催。JRAの各部門ごとのリーディング争いも佳境を迎えている。
12日現在、騎手部門では、C.ルメール騎手が159勝で首位を独走中。2位川田将雅騎手に16勝差をつけており、2年ぶりの戴冠はほぼ確定的だ。
それ以上に圧倒的な大差をつけているのは生産者部門。こちらは、ノーザンファームが2位の社台ファームにダブルスコアをつけている。
他には種牡馬部門で、ドゥラメンテとロードカナロアが一進一退の攻防を見せているが、注目したいのは馬主のリーディング争いだ。
【馬主リーディング(10日時点)、JBISサーチより】
1位 38億0615.6万円 サンデーレーシング
2位 34億9177.7万円 キャロットファーム
3位 30億5636.9万円 社台レースホース
10日時点で首位に立つのは、先週末の阪神ジュベナイルF(G1)を制したアスコリピチェーノを所有するサンデーレーシング(以下サンデーR)。同レースで1着賞金6500万円を上積みするなど、2位キャロットファーム(以下キャロットF)との差は約3億円となっている。
それに続く3位が社台レースホース(以下社台RH)で、サンデーRとは約8億円の差がついている。このままいくと、2017年から続くサンデーRの7連覇でほぼ間違いなさそうだが……。
社台RHが描くノーザンF系クラブ「大逆転」のシナリオ
「8億円というと、逆転は難しいように感じますが、最後まで分からないですよ。今年から有馬記念(G1)の1着賞金は5億円に引き上げられました。2着でも2億円、3着は1億2500万円です。
社台RHは今年のグランプリに3頭を送り込みますが、ソールオリエンスとスターズオンアースは有力視されていますし、穴馬ですがヒートオンビートも大崩れしないタイプ。もし上位を独占するようならサンデーRとの差は一気に縮まります」(競馬誌ライター)
また、今週末の朝日杯フューチュリティS(G1)にも、上位人気が予想されるジャンタルマンタルが控えており、土曜のターコイズS(G3)にもソーダズリング、ヒップホップソウル、ライトクオンタムといった3歳馬3頭を登録。有馬記念の前に首位との差を少しでも詰めておきたいところだろう。
対するサンデーRは、朝日杯FSに登録馬はいないが、ターコイズSにはコナコーストが出走予定。また、有馬記念は香港ヴァーズ(G1)の出走を取りやめたシャフリヤールとディアスティマが登録しているが、前者の出否は帰国後の状態次第、後者は賞金不足で除外対象の身だ。
もちろん、暮れにはホープフルSもあるため予断は許さないが、社台RHが大逆転でリーディング奪還を果たす可能性は十分。そのためには、有馬記念で少なくともワンツーを決める必要があるだろう。
1980年に設立された老舗のクラブ法人も、最後に馬主リーディングに輝いたのは2009年。大逆転で14年ぶりの栄冠を勝ち取ることができるか。
ちなみに、『netkeiba.com』によると、社台RHは1980年以降、合計で950億円近くを稼ぎ出している。今年のペースなら2年後には前人未到の1000億円突破も見えている。
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