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C.ルメール「最内強襲ワープ」で全馬をゴボウ抜き!「なんだこれは」「上手過ぎる」驚きと絶賛続々…武豊の金言思い出すファンも

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C.ルメール騎手 撮影:Ruriko.I

 28日、京都競馬場で開催された10Rの八坂S(3勝クラス)は、2番人気の支持を受けたC.ルメール騎手のサスツルギ(牡4、美浦・木村哲也厩舎)が優勝。イクイノックスとのコンビでも知られた最強タッグが京都で存在感を発揮した。

 前走のウェルカムS(3勝クラス)で8着に敗れていた馬だが、鮮やかな変わり身を見せての快勝だった。2着ゴールデンスナップとハナ差の勝利ということもあり、結果だけを見ると、これといって目立った着差ではないものの、レースで騎乗したルメール騎手の見事過ぎる手綱捌きが大きな注目を集めた。

 外回りの芝2200mで行われた12頭立てのレース。ゲートの出がよくなかったサスツルギは、道中で最後方から追走する格好でレースを進める。前半のポジション争いを尻目に“我関せず”とパートナーのリズムを重視するような静の姿勢を貫いていた。

 レースに動きがあったのは残り800m手前あたりからだ。同じく後方にいた岩田望来騎手のゴールドプリンセスが先に動き始め、ルメール騎手も徐々にペースアップ。勝負どころとなった最終コーナー入り口を迎える。

 ちょうど目の前にいたゴールドプリンセスが外に進路を取ったのと対照的に、ルメール騎手とサスツルギは内を選択した。馬場の荒れた内側を避けて外を回した騎手が多く、馬群の中でスムーズさを欠くライバルたちに対し、サスツルギは“がら空き”のインからスルスルと進出。本来なら、前を行く馬を捌かなければ通ることが不可能な最短距離の確保に成功し、最後方から11頭のゴボウ抜きに成功してしまったのである。

荒れていたはずの馬場の内から全馬をゴボウ抜き

「ハナ差の接戦を演じたゴールデンスナップも浜中俊騎手が、内から4~5頭分くらい空ける比較的伸びるコースを走らせる完璧な騎乗でしたが、それをさらに上回る好判断で結果を覆したのがルメール騎手でした。

最後の直線に入ってグリーンベルトをうまく使ったところが素晴らしかったです。この内から1頭分は、レース中の安全面を考慮して少し離して乗る“暗黙の了解”がある部分。その関係で荒れている内側でもここだけ伸びるんです。

もちろん、他の騎手にも同じ選択肢はあったかもしれませんが、ルメール騎手だからこそ実現した一瞬の閃きだったかもしれませんね。いい馬に乗っているだけではなく、確かな技術があるからこそ、素質馬が集まっていることを証明しましたね」(競馬記者)

 結果が出た後では、「もしかして最初から狙っていたのでは?」「陣営からのオーダーがあったのでは?」と勘繰りたくもなるが、レース中は何が起こるか分からない。おそらくルメール騎手がリアルタイムで導き出したVラインだった可能性が高いのではないか。

「4コーナーから内にモタれ出したので、直線でもそのまま内を通ってきました」

 レース後のコメントでシンプルに振り返ったルメール騎手。内へモタれたからという話だが、レース映像では他馬が勝手に外を回して何もしなかったルメール騎手がワープしているかのようにすら映る快勝だ。

 ネットの掲示板やSNSなどで、レース映像を目にしたファンから「ルメールだけ上手過ぎる」「なんだこれは!」といった驚きと称賛の声が出ていたことも事実。中には「武豊騎手が京都の外回りは内が空くって言ってたもんなあ」とレジェンドの金言を思い出したファンもいたようだ。

GJ 編集部

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