
フェブラリーS(G1)「皆勤」武豊が28年連続騎乗へ、16番目滑り込みセーフ!? 「今年未勝利」武幸四郎厩舎の窮状を救えるか

先週末(4日)までに12勝を挙げている武豊騎手。全国リーディング7位ながら、勝率22.2%は平地騎手の中で29.5%のC.ルメール騎手、29.0%の川田将雅騎手に次ぐ3位と、決して多くない騎乗機会の中で十分すぎる結果を残している。
今週末は11日に開催される共同通信杯(G3)でエコロヴァルツに騎乗予定。朝日杯フューチュリティS(G1)では、スタート直後の不利をはねのけ2着に食い込んだ実力馬だけに、ロスなく運べれば、ジャンタルマンタルを逆転してもおかしくないだろう。
そして来週末の18日に控えているのが、今年最初のJRA・G1、フェブラリーSだ。4日にはJRAから27頭の登録馬が発表された。
武騎手はセキフウ(牡5歳、栗東・武幸四郎厩舎)とのコンビで同レースに臨むことが報じられていたが、蓋を開けてみると、出走順位16番目での滑り込みセーフだった。
「ダートの有力馬は同じ時期に行われる高額賞金のサウジC(G1)を目標とすることが増えたため、フェブラリーSは空洞化が指摘されているレース。今年もレモンポップ、ウシュバテソーロ、デルマソトガケなどがサウジCへ出走予定となっています。
実績上位馬だけでなく東海S(G2)と根岸S(G3)の勝ち馬も不在の今年は、出走ボーダーもそれほど高くならないとみられていました。ところが、実際は芝のレースで賞金を持っているシャンパンカラーやカラテ、レーティング上位のガイアフォースらが登録してきたため、出走ボーダーは一気に上昇。武騎手が騎乗予定のセキフウはなんとか滑り込めた状況です」(競馬誌ライター)
武騎手にとってフェブラリーSは通算5勝している相性のいいレースだが、実はG1に昇格した1997年から昨年まで27年間一度も欠かさず騎乗している。もし他に芝路線から出走に踏み切る馬がいれば、28年連続騎乗を逃すという状況もあり得たというわけだ。
そんな武騎手がコンビを組むセキフウは、これまで重賞2勝を挙げている実績馬だが、前走の兵庫ゴールドT(G3)は1番人気を裏切り、5着に敗れている。ただし、騎乗した武騎手が、「砂の深いダートが良くないのかもしれない」と敗因を分析しており、時計が出やすい東京替わりは大歓迎。「だいぶ復調しているよ」というコメントからも、年始から好調な武騎手の手綱で大きな変わり身を見せる可能性は十分にあるだろう。
「今年未勝利」武幸四郎厩舎の窮状を救えるか
一方で、セキフウを管理する武幸厩舎が今年に入ってから未勝利と苦戦している点は気掛かりなところ。
「年初から着実に勝利を積み重ねている武騎手に対して、弟の武幸厩舎は今年に入って26連敗中。先週末には管理馬のライトクオンタムが東京新聞杯(G3)に登録していましたが、賞金不足で小倉日経オープン(OP)に回って3着に敗れるなど、どこか歯車がかみ合っていない印象もあります。
もしセキフウが除外対象になっていれば、兄・豊騎手のフェブラリーS連続騎乗も危うくなるところでしたが、何とかそれは避けられました。厩舎としてはこの運も味方につけたいところでしょうね」(競馬誌ライター)
いまだ今年初勝利を模索中の武幸厩舎。まずは今週末の競馬が控えているが、来週末の大舞台で兄・豊騎手が一発逆転の特大アーチを描き、弟の窮状を救ってくれるかもしれない。
PICK UP
Ranking
23:30更新2017年クラシックに「ハーツクライ時代」到来!宿敵ディープインパクトを破り、春のクラシックに「魂の叫び」が響き渡るか
JRA武藤雅「爆穴連発」で際立つ存在感! 侮れない「エージェント効果」活躍の裏にあの大物の存在……
JRA丸山元気「変な下がり方すんな!」後輩を公開説教!? 妹弟子・藤田菜七子ら若手台頭に、この秋「8勝」止まりの“焦り”か……
- JRA「年度代表馬」史上最大のねじれ決着!? スペシャルウィーク白井元調教師らが”怒りの声”を上げたJRA賞の舞台裏
- 京王杯SC(G2)の危険な人気馬!? 関係者が明かした「復活が期待される4頭」で大勝負!!
- モットーは「安くて走る馬」で有名な大物馬主が爆買い!? 高額落札2頭に計1億円オーバーの「奮発」した背景
- JRA「勝てない騎手」が名門・池江泰寿厩舎所属で大出世!? 裏には競馬界の現状と「救いの手」が……
- 武豊「絶賛」ジャンダルムの「超」成長力で2000m不安なし!?”池江マジック”で血統の常識を覆す「限界突破」を実現
- JRAレース以外の騎手の「東西往来」自粛。大阪杯(G1)最終追い切りにも影響が……
- JRA札幌記念(G2)マカヒキの真実……「復活」「引退」で揺れる2016年ダービー馬の現在地
関連記事
【共同通信杯】「ダート変更」も完勝エルコンドルパサーの衝撃から26年…1番人気が「9連敗中」の苦戦、最有力2歳王者の取捨は?【東大式必勝馬券予想】
【東京新聞杯】「疑惑のゲート」にJRAの説明不足も影響!? 岩田望来「馬に負担をかけて申し訳ない」と謝罪も…マスクトディーヴァの大出遅れに不満続出
“令和版・伝説の新馬戦”が話題。共同通信杯も川田×ジャンタルマンタル、武豊×エコロヴァルツで“伝説級のレース”は確実も、勝つのは意外な“隠れ穴馬”か
イクイノックスの「C.ルメール×木村哲也」タッグから超新星が登場! ほぼパーフェクト「5戦4勝」でG1級逸材と注目集まる
「ドウデュース級」と期待された超大物が轟沈…東京で連日メインジャックのR.キングと明暗、「クラシック常連」オーナーを襲った痛過ぎるアクシデント