【中山記念】武豊に引け取らない「クセモノおじさん」に要警戒?過去3頭が連覇成功で適性重視…キングヘイロー、サクラローレルも勝利した出世レース!
25日の中山競馬場では、今年で第98回を迎える中山記念(G2)が開催。昨年で第68回の有馬記念(G1)や第90回の日本ダービー(G1)よりも長い歴史を持つ伝統の一戦である。
直線が長く力勝負になりやすい東京に対し、小回りの中山はコース適性も重要。グレード制導入以降で本レースの連覇を達成した馬はバランスオブゲーム(2005年、06年)、カンパニー(08年、09年)、ウインブライト(18年、19年)の3頭。近走不振の馬でも中山巧者なら侮れない。
過去の勝ち馬にサクラローレル、サイレンススズカ、キングヘイローなど、後にG1を勝った馬たちが複数いたように出世レースとしても知られている。今年の飛躍を誓うG1未勝利の馬にとっても縁起がいい舞台だろう。
ちなみに今年出走を予定しているメンバーで注目するなら、同じ中山が舞台の皐月賞(G1)を制したソールオリエンスとジオグリフか。前者は上位人気が確実視されるが、後者もその皐月賞以来となる中山だけに注意が必要かもしれない。
また、中山記念の成績だけに注目すればヒシイグアスが最右翼だ。本馬は連覇こそしていないとはいえ、21年と昨年の同レースを勝利。中山コース成績も【5.2.0.1】と相性は抜群だ。
他には中山3戦3勝のエエヤンも気になるところだが、あえて目線を変えてみると特注の騎手がいることに気付く。それがキャリア39年目の大ベテラン横山典弘騎手である。
先日の京都牝馬S(G3)を優勝し、1987年のデビューから38年連続で重賞を勝利した武豊騎手が京都大賞典(G2)や阪神大賞典(G2)で最多勝を挙げているように、横山典騎手も中山記念を大の得意にしている“中山記念大好きおじさん”なのだ。
■横山典弘騎手の中山記念勝利
1996年サクラローレル(9番人気)
2008年カンパニー(2番人気)
2009年カンパニー(1番人気)
2014年ジャスタウェイ(2番人気)
2020年ダノンキングリー(1番人気)
見方によっては勝つ気がないようにすら映る“後方ポツン”もあれば、菊花賞(G1)のセイウンスカイや天皇賞・春(G1)のイングランディーレのようなファンの度肝を抜く華麗な逃げ切りを演じてしまうのが横山マジックの真骨頂。馬券を買えば色んな意味でハラハラドキドキさせてくれる“クセモノ”が騎乗するマテンロウスカイ(騙5、栗東・松永幹夫厩舎)に期待したくなる。
幸いパートナーのマテンロウスカイもデビュー2戦目から15戦連続で横山典騎手が手綱を任されている旧知の仲。前走の東京新聞杯(G3)は上がり勝負に後れを取って5着に敗れたが、「次走に向けていい走りは出来た」と指揮官の感触は悪くなかった。
開幕週で馬場の悪化も予想される今週の中山は逃げ先行で結果を残しているマテンロウスカイには大歓迎。UMAJOたちのハートを鷲掴みにし、彼女らは横山典弘信者にすら例えられるほど胸をときめかす。
2月23日生まれの横山典騎手は56歳の誕生日を迎える。何をやるのか分からない男だからこそ、京成杯(G3)のダノンデサイルに続く一発があっても驚けないだろう。
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