ジャパンカップの思い出~史上初の連覇を達成、歴史に残る名牝ジェンティルドンナ~

今年で36回目を迎えるジャパンカップ(G1)は1着賞金3億円という競馬だけにとどまらず、日本の全スポーツの中でも最高額を記録するビッグイベントだ。それだけに国内外のトップホースが集結する事実上の最強馬決定戦に位置付けされており、ある意味競馬ファンにとってはお祭り的要素が強い有馬記念よりも、格付けが高いレースとして知られている。
第1回から3回までは外国馬が優勝し、第4回のカツラギエースが日本馬として初優勝。その後シンボリルドルフ、トウカイテイオーが勝ち、1998年のエルコンドルパサーからスペシャルウィーク、テイエムオペラオー、ジャングルポケットが4連勝、2006年のディープインパクトから昨年のショウナンパンドラまで現在日本馬が10連勝している。
この10連勝の中で特筆すべきは、日本を代表する大手生産者であるノーザンファームの活躍だ。ディープインパクト、アドマイヤムーン、ブエナビスタ、ローズキングダム、ジェンティルドンナ2回、エピファネイアで7勝と突出しており、中でも2010年から2013年まではノーザンファーム&馬主のサンデーレーシングで4連覇とまさに圧倒的な強さを発揮していた。
特にジェンティルドンナの活躍はすさまじく、牝馬三冠の勢いで挑んだ2012年第32回ジャパンカップでは、前年の三冠馬であり凱旋門賞2着の実績を引っさげて出走したオルフェーヴルや、凱旋門賞で同馬を破ったソレミアなど9頭のG1ホースを相手に快勝。ジェンティルドンナと最後の直線で壮絶な叩き合いをしたオルフェーヴルが2着、3着ルーラーシップと上位3頭はすべてサンデーレーシングの所有馬という快挙だった。
ジェンティルドンナの鞍上岩田騎手はこの年初めて東京優駿(日本ダービー)を制したほか、フェブラリーステークス、香港スプリント、東京大賞典など国内外で重賞23勝と勝ちまくっていた。しかしその騎乗内容は強引な部分も多く、審議制度の変更もあって多少相手に不利を与えても降着しにくくなったことから「やったもん勝ち」という言葉がネットで飛び交ったほどだ。
PICK UP
Ranking
5:30更新
母の全兄は「G1優勝」の現役種牡馬! 新進気鋭のオーナーがJRA新馬戦初V
横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛- JRA有馬記念(G1)「伝説の逃走劇」はキタサンブラックでも、ダイワスカーレットでもなく、あの馬!? 前走4馬身圧勝から狙うレジェンドの再現
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRAにピンポイントで「潰された」殿堂馬……「障害最強馬」オジュウチョウサンが超えるべき「最後の壁」は、強過ぎるが故の”歴史的遺恨”
- JRA堀宣行調教師「パワハラ裁判」で敗訴。現代社会に取り残された”村社会”で、あの超大物調教師にもパワハラ疑惑が……














