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2016.06.05 09:10

【安田記念特集】20世紀最強マイラー・タイキシャトルが開いた「扉」と残した「軌跡」。絶対王者はその「継承者」を待っている
編集部

1998年6月14日、第48回安田記念(G1)。
そこに”スリル”はなかった。
それはもしかしたら、ギャンブルですらなかったのかもしれない。
「さあ、夢は世界へ飛び出すか!タイキシャトル先頭、そのままゴールイン!!」
長い府中の直線は、栗毛の最強マイラーにとって遥かフランスへ飛翔するための滑走路でしかなかったのか。単勝130円は、今思えば「破格」である。
「重賞6連勝タイキシャトル!向かうところ敵なし!!」
激しく降り注ぐ雨の中、走破時計は1分37秒5。極端に重くなった芝は、否が応でも次走のジャックルマロワ賞が行なわれるドーヴィルの芝を彷彿とさせた。
タイキシャトルが当時、いかに国内で抜けた実力を持った存在だったのか。それはこの馬が史上初めてスプリンターズS(G1)とマイルCS(G1)を連勝して、この安田記念を迎えていたという事実がまず1つ。
いや、そんな記録よりも、1998の年の安田記念がひどい不良馬場の中、それも17頭立てで行われたにもかかわらず、その単勝オッズが今年のモーリスを上回る1.3倍だったと述べた方が、今のファンには伝わりやすいかもしれない。
「11.5倍の2番人気」が、3年後にこの安田記念を勝つことになるブラックホーク。ドバイのゴドルフィンマイルを勝ったアライドフォーシズが3番人気。そして、その後にタイキシャトル共に海外へ遠征し、モーリスドゲスト賞を勝つことになるシーキングザパールが4番人気。
さらにタイキシャトルは、それまで一度も不良馬場で走ったことがなかった。
それでもこの日、雨の中を東京競馬場に駆けつけた誰もがこの馬の勝利を確信し、日本史上最強マイラーが世界へ羽ばたく壮行会を見に来ていたのだ。
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