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2016.10.14 06:35
今だから話せる岩田康誠騎手の変化の真相「ただ勝負強さが戻っただけではない」かつての反則王が示した明確な「進化」の足跡
文=浅井宗次郎
岩田康誠騎手(Cake6より)
失礼ながら一瞬、「こんな調教師いたか?」と思ってしまった。
13日に行なわれた秋華賞(G1)出走馬による共同記者会見。トライアルのローズS(G2)で2着したクロコスミアの陣営の会見が始まると、髪を真っ白にした”おじいちゃん”が壇上に。よく見ると主戦の岩田康誠騎手だった。
昨夏の小倉2歳S(G3)を最後に途絶えたJRA重賞勝利。それまで年間13勝と面白いように重賞を勝ちまくっていた男の勢いが突如として止まってから、もう1年以上が経つ。そして、壇上で淡々とインタビューに応える岩田騎手の様子には、この1年の苦労がにじみ出ているようだった。共同記者会見ながら、相変わらず口数は少ない。
大不振のきっかけは様々な憶測が囁かれているが、レースを勝つために行なった数々の強引な騎乗が岩田騎手に「多くの敵」を作ってしまったという説が最も有力と言われている。しかし、今年の岩田騎手を見ていると確かに強引な騎乗は影を潜めたが、その分ビッグレースで活躍するための”気迫”のようなものまで失ってしまったような気がする。
だが、気のせいかもしれないが、今回のクロコスミアの共同記者会見では淡々とした受け答えの中にも静かな闘志を感じたような気がした。
実はゆっくりではあるが、岩田騎手の大舞台での強さは確実に戻りつつある。
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