
JRA「殿堂入り」目前から、まさかの“鬱疑惑”で引退……?日本ダービー史に残る「コントレイル級・大本命馬」の惨敗を振り返る
皐月賞まで重賞3連勝を含む4戦4勝だったフサイチホウオー。皐月賞では人気薄のヴィクトリーの逃げ切りを許した3着だったが、上がり3ハロン最速と、ダービーへ向け「負けてなお強し」という内容だった。
さらに人気の拍車をかけたのが、東京実績だ。東京スポーツ杯2歳Sに加え、共同通信杯(G3)勝ちと「フサイチホウオーは東京でこそ」と誰もが思ったからこそ、日本ダービーでは皐月賞の単勝3.7倍を大きく上回る単勝1.6倍という支持を集めた。
ちなみにフサイチホウオー以前に、日本ダービーで単勝1倍台の支持を集めたのは1973年ハイセイコー、83年ミスターシービー、84年シンボリルドルフ、91年トウカイテイオー、94年ナリタブライアン、2005年ディープインパクトの6頭のみ。
これらすべてがJRAの顕彰馬として殿堂入りを果たしており、フサイチホウオーもまた歴史的名馬の仲間入りを果たすと思われていた。
しかし、待っていたのは「悪夢」と言うほかない結果だった。道中は中団で脚を溜めたかったフサイチホウオーだが、7枠15番という外枠が祟って前に馬を置けないまま、掛かり気味にポジションを上げていく。主戦の安藤勝己騎手がなんとか宥めようとしたが、最後まで折り合いを欠いた大本命馬は、そのまま末脚不発となり7着に惨敗した。
この年まで、日本ダービーで単勝1倍台に支持されて馬券に絡めなかった馬はおらず、1番人気馬としても4着以下は1989年のロングシンホニー以来18年ぶりというショッキングな敗戦。このレースが尾を引いたのか、その後のフサイチホウオーは1度も勝つどころか、掲示板(5着以内)にも載れないまま引退している。
あまりに不可解な“変身”ぶりは、一部のファンの間で鬱病になったのではないかと噂されたほどだ。
あれから13年。昨年のサートゥルナーリアの4着は、そのフサイチホウオー以来となる単勝1倍台の敗戦だった。日本ダービーの歴史に“汚名”を刻んでしまった2頭に共通していたことは、レース当日、それもレースが近づくほどに激しくイレ込んでいたことだ。
そういった意味で、日本ダービーが無観客で行われる今年は、コントレイルにとって非常に大きいといえる。しかし、馬がイレ込む原因は何も大観衆の声援ばかりではない。まだまだ肉体的にも精神的にも完成されていない3歳馬の戦い。コントレイルの実力は認めながらも、レース直前まで注意深く見守りたい。
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