JRA【デイリー杯2歳S(G2)展望】福永祐一騎手の“逸材”レッドベルオーブに敵なし!? 志半ばで「引退」全兄レッドベルジュールに続けるか……
14日には阪神競馬場でデイリー杯2歳S(G2)が行われる。昨年の覇者、レッドベルジュールの全弟、レッドベルオーブ(牡2歳、栗東・藤原英昭厩舎)が不動の中心となりそうだ。
兄のレッドベルジュールは昨年、デビュー2戦目でこのレースを制覇。朝日杯FS(G1)では3番人気に支持されたが、10着に敗れた。デイリー杯2歳S前には、喉頭片麻痺を発症していたが、そのハンデをはねのけて勝利を飾った。
「兄はいわゆるノド鳴りに泣かされ、朝日杯FS後に状態が悪化。手術を受けて、復帰を目指しましたが、結局そのまま先月に引退が決まりました。通算成績は3戦2勝でしたが、父ディープインパクトという血統背景とスピード能力が評価されたのか、種牡馬入り。全弟にあたるレッドベルオーブは、デビュー前から逸材という声も上がるほどいい動きを見せていました」(競馬記者)
そのレッドベルオーブのデビューは8月の新潟マイル戦。中団から上がり最速の脚で追い込んだが、惜しくも2着。一息入れて、9月の中京未勝利戦で勝ち上がった。
その2戦目の内容が秀逸で、道中は2番手追走から4角で先頭に立つ横綱相撲。2着に3馬身半の差をつけ、勝ちタイムは同日行われた2歳オープンの野路菊Sより2秒以上早い優秀な時計だった。
志半ばで引退した兄のためにも、福永祐一騎手とのコンビで2連勝を飾り、朝日杯FSで兄の雪辱を果たしたい。
ホウオウアマゾン(牡2歳、栗東・矢作芳人厩舎)は、前走の野路菊Sを逃げ切り、3戦2勝で重賞に初挑戦する。デビュー2戦目の未勝利戦を重馬場で勝っているように、力が要る馬場がベター。レッドベルオーブに勝つためには馬場と展開を味方につける必要がありそうだ。
母のヒカルアマランサスは4歳時の2010年に京都牝馬S(G3)を制覇。その年のヴィクトリアマイル(G1)では、ブエナビスタとクビ差の接戦を演じた(結果は2着)。母は自在な脚質で活躍したが、ホウオウアマゾンは先行力で押し切るタイプ。少頭数でマイペースの逃げに持ち込めば、勝機も出てくるだろう。
半姉に秋華賞(G1)4着のパラスアテナ(父ルーラーシップ)がいるカイザーノヴァ(牡2歳、栗東・矢作芳人厩舎)もここまで3戦2勝。こちらはモーリス産駒で使われつつ良くなっている。
夏の函館で新馬戦を勝ち上がり、函館2歳S(G3)では2番人気に推されたが、5着に敗れた。その後、1500mのクローバー賞(OP)を4番人気で制し、約3か月ぶりの競馬となる。
1200m戦でデビューしたように、マイルはやや長い印象もあるが、マイル戦でメドが立てば、先々が楽しみだ。
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